米南部の車突入、単独犯 「ISに触発か」=FBI
[ニューオーリンズ 2日 ロイター] - 米連邦捜査局(FBI)は2日、南部ルイジアナ州ニューオリンズで1日未明新年を祝う群衆に車が突っ込み、少なくとも14人が死亡した事件について、現場で警察との銃撃戦で死亡した容疑者の男による単独での犯行だったという認識を示した。 FBIのライア副補佐官は記者会見で「これはテロ行為だ」とし、「計画的で邪悪な行為だ」と語った。 その上で、現場で射殺されたシャムスディン・ジャバール容疑者がどのようにして「過激化」していったかは調査中としながらも、これまでに確認した証拠に基づくと、同容疑者は過激派組織「イスラム国」(IS)に明らかに触発されていたと述べた。 FBIはまた、西部ネバダ州ラスベガスのトランプ・ホテル・ラスベガス前で1日発生した電気自動車(EV)大手テスラのサイバートラック爆発との関連はないもようという見方を示した。 FBIによると、ジャバール容疑者は12月31日にテキサス州ヒューストンからニューオーリンズに車で移動し、1月1日午前1時29分から午前3時02分の間にフェイスブック5本の動画を投稿。その中で、ISを支持していると述べていた。 ライア副補佐官によると、ジャバール容疑者は1本目の動画で、当初は家族や友人に危害を加えることを計画したが、メディアの報道が「信者と不信者の戦い」に焦点を当てないことを懸念していたと語っていた。また、昨夏前にISに加わったと明らかにしたほか、遺言も残していたという。 このほか監視カメラの映像で、ジャバール容疑者が車を突入させる数時間前に、現場となった旧市街フレンチ・クオーター近くのバーボン・ストリート周辺の交差点にクーラーボックスに入れた2つの爆発装置を置いていたことが判明。双方とも現場で安全に処理されたという。 事件を受け、ニューヨーク市のトランプタワーやタイムズスクエアのほか、首都ワシントンなどで警備が強化された。ただ当局は差し迫った脅威はないとしている。 ニューオーリンズでは、新年の恒例行事として1日に予定されていた大学アメフトの主要な試合「シュガーボウル」が2日午後に開催される。