ECBは金利に事前コミットせず、物価リスクで-シュナーベル氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は23日、新たなインフレショックのリスクがあるとし、金利に関して柔軟姿勢を維持する必要があるとの考えを示した。
シュナーベル氏はドイツのキールで開かれた式典で、「新たな物価ショックに脅かされる可能性がある」と発言。「そのため、われわれは警戒を怠っておらず、定まった金利の道筋に事前コミットしていない。データ次第の姿勢を続けている」と述べた。
ECBは今月、借り入れコストを引き下げた。当局者はこれが唯一の利下げではないと示唆したが、金利がどの程度速いペースで低下するのかについてはあまりガイダンスを示していない。大半は長引くインフレのリスクを強調し、慎重なアプローチを主張している。
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ディスインフレのプロセスは「多少浮き沈みの多いものになるだろう」とシュナーベル氏は指摘。「われわれはこれを難しい最後の1マイルと表現している」と付け加えた。
財のインフレは急速に減速しているが、サービスからの価格圧力はより根強いことが示されていると、同氏は話した。
原題:Schnabel Says Potential Shocks Mean ECB Can’t Precommit on Rates(抜粋)
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Zoe Schneeweiss