第29回PFFスカラシップ作品『恋脳 Experiment』2025年2月公開 祷キララ、中島歩らが出演
第29回PFFスカラシップ作品となった映画『恋脳 Experiment』が、2025年2月14日より新宿シネマカリテほかで全国公開されることが決定。あわせて予告編が公開された。 【写真】『恋脳 Experiment』場面写真 本作は、幼少期から思春期、大人になるまでのひとりの女性の恋愛経験を通し、人生で直面するさまざまな“呪い”をコミカルかつ辛辣にあぶり出していく人間ドラマ。監督を務めたのは、これまでも女性性やジェンダーをテーマにした作品を多く手がけ、アニメーション制作を中心に活躍している岡田詩歌。2021年、東京芸術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了作品として制作した短編『Journey to the 母性の目覚め』が「第43回ぴあフィルムフェスティバル」の 「PFFアワード 2021」で審査員特別賞を受賞。その後、PFFスカラシップの対象者に選出され、本作で実写長編デビューを果たした。本作では「恋愛にまつわる強迫観念」をテーマに共同脚本も務めた。 幼い頃からおままごとや絵本に囲まれ、素敵な異性との出会いに憧れてきた主人公・仕草。中学生になり「恋をすると可愛くなれる」と聞き、早速同じ塾の男子に告白して付き合うことに。期待に胸をふくらませるが、その先には思いがけない展開が待ち受けていた。「可愛いね」と耳元でささやく塾講師、芸術家気取りの高プライド彼氏やセクハラ、パワハラ上司、そしてついに出会えた優しく理想的な男性。彼らとの出会いを通し、仕草は自分にかけられていた“呪い“に気づき、自身と向き合っていく。 絵を描くことが好きで夢見がちな主人公・仕草を演じるのは、2024年ヴェネチア国際映画祭でオリゾンティ部門に出品された『HAPPYEND』に出演している祷キララ。大学時代の仕草の恋人だが、ストイックで高慢な“芸術家気取り”の佐伯を『アルプススタンドのはしの方』などの平井亜門が演じた。そして、社会人になった仕草を優しくフォローする恋人・金子役を、『HAPPYEND』でも祷と共演している中島歩が務めた。 公開された予告編は、幼い頃から人形遊びや絵本から素敵な王子様に憧れ、「恋をしたら、かわいくなれる」と聞いてわくわくする仕草(祷キララ)の姿を通し、いつしか「恋を、しなければ」という“呪い”にかけられていく様子が描かれていく。しかし、仕草が大学生になり、社会人になって体験する恋愛は、思っていたものとはどこか違っていた。「恋をして可愛くなりたい」と願い、求めていた「可愛いね」という言葉を浴びながら、仕草は自分自身にかけられた“呪い“と向き合っていく。 あわせて、付き合い始めた恋人・金子(中島歩)と初めてのハイキングに出かけて笑みを浮かべて幸せそうな仕草や、2人の視線が交わらず、別々のことを考えているような様子などの場面写真も公開された。 なお、本作のムビチケ前売券(オンライン)は、11月21日より販売される。 コメント 祷キララ(山田仕草役) 恋愛しなくても、別に生きていけるとは思うけど。けど...、 岡田監督と「けど...、」の後を探して、恋愛賛美と恋愛批判のその間の茨の道を、もがいたり胸を張ったりしながら歩き続けました。たどり着いたこの映画のアンサーが、誰かの一歩に寄り添えますように。 平井亜門(佐伯翔太役) 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり。 世間一般の幸福が全ての人に当てはまる訳ではない、そんな当たり前な事を改めて考えるキッカケになりました。 小難しく考えず、いろいろな男にたくさん笑ってイライラしながらこの映画を楽しんでくれたら幸いです。 中島歩(金子エイジ役) 自分はこんなに笑ってるのに隣の人はなんか全然笑ってないじゃんみたいな、そんな各々の考え方が露わになるような作品かと思いますので、ぜひとも映画館でご覧ください。 岡田詩歌(監督) この映画の軸は、「恋愛の呪い」ですが、性別とか立場とか年齢とか関係なく、誰もが何かしらの呪いにかかっているんじゃないかなと常々思っています。いろんな人がいて成り立っているこの社会で、みんなお互いに程よくどうでもよく、程よく関心があって、呪いに縛られてても頑張って打開したりお互いに寄り添えたらいいよね、と思いながら映画を作りました。楽しんで頂けましたら幸いです。
リアルサウンド編集部