大型補強でチームを変えた…史上最高のFA打者(5)「弱小」から「常勝軍団」へ
プロ野球の世界では、環境を変えることでさらなる高みを目指す選手がいる。その代表例がフリーエージェント(FA)移籍だ。しかし、過去を振り返ってみると、移籍後に期待通りの働きを見せた選手はそう多くない。ここでは、新天地でも成功を収めたFA戦士を紹介する。【野手編】
内川聖一
投打:右投右打 身長/体重:184センチ/92キロ 生年月日:1982年8月4日 経歴:大分工 ドラフト:2000年ドラフト1位 内川は大分工から2000年ドラフト1位で横浜に指名され入団。08年シーズンには、右打者史上最高打率(.378)を記録し首位打者に。併せて最多安打(189本)と最高出塁率(.416)も獲得し、最下位に沈んだチームの中でひとり気を吐いた。 2011年からはソフトバンクに移籍。移籍初年度から首位打者(.338)を獲得するなど新天地でもその力を見せる。また、両リーグでの首位打者獲得は史上2人目のことであった。翌12年は最多安打(157本)を獲得。2018年には通算2000安打も達成している。 ソフトバンク在籍10年間の中で、チームは4連覇を含む7度の日本一、5度のリーグ優勝と球史に残る圧倒的な強さを誇る。内川はポストシーズンでの勝負強さから「短期決戦の鬼」と呼ばれるようになった。 クライマックスシリーズの通算安打・本塁打・打点で歴代1位を記録し、日本シリーズでもMVP1回、優秀選手1回と主力として申し分のない成績を残し、ヤクルトに在籍した2022年限りでNPBからの引退を決断した。
ベースボールチャンネル編集部