男子の服装で登校したら怒られた…校則に書いてないのに 皆が納得できるルールを作るには? 高校生の挑戦
「学校も社会も私たちの手で変える」
神田さんは校則を巡り、身をもって行動もした。同校の校則を読み返すと、性別による制服の違いは明記されていなかった。そこで、スラックスとネクタイ姿で登校したところ、先生に叱責された。生徒からも「いいの?」と声をかけられた。その時は「探究の発表だと注意されないのに、実際に行動すると受け入れられないのか…」と疎外感を感じた。ただ、今では「自分も先生も一方通行の主張だった。話し合うことが必要だ」と考えるようになった。 1月27日に長野市で行われたマイプロジェクトアワードの本選で2人は「校則改正は学校内の閉じた活動と思われがちだが、全ての人が自分らしく生きるための考え方を皆で学ぶ活動だった。学校も自分も社会も私たちの手で変える」と宣言し、発表を締めくくった。
困っている人が声上げられ、話し合える学校に
丸山さんは「自分が当初、多様性を受け入れようと考えていたのは、多数派と少数派を分け、立ち位置を作る。隠れた偏見に気付いたから」と話す。探究活動を通して新しい考えに触れることで一つずつ、自分の考えも更新されてきたという。 「校則を変えることが目的じゃない。困っている人が自分で声を上げ、それを話し合える学校にしたい。この探究は、皆が自分らしく生きる社会を作るための一歩だと感じている」と話した。