【F1】先輩アロンソも期待「キミが勝つのを見たい」サインツ「チャンスはある」10度目母国GP…初Vへ気合十分
F1 第10戦 スペインGP フリー走行 21日 カタルーニャサーキット(4・657キロ) ペン=尾張正博、ルイス・バスコンセロス フェラーリのカルロス・サインツ(29)=スペイン=が、悲願の母国GP初制覇を狙う。「もし勝てたら、どれだけ特別で重要なものになるか、言葉では言い表せない。チャンスはあると思う」と気合十分。今季初の予選Q2敗退&決勝リタイアに終わった前戦カナダGP(9日)の雪辱を果たし、同胞の大歓声に応えるつもりだ。フリー走行1回目は3番手発進。最速タイムはマクラーレンのランド・ノリス(24)=英国=が記録した。 母国に戻ったサインツの顔から、自然と笑みがこぼれる。「応援されてポジティブなエネルギーをもらうと、笑顔が増えて、モチベーションも高まる。特にここ数年はF1への関心と注目度が、どんどん上がっているように思うよ」 トロロッソ(現ビザ・キャッシュアップRB)でデビューした2015年から数えて10回目の母国GP。22年の4位が最高で表彰台こそ獲得していないものの、毎年9位以内で入賞してきた。「今まで一番多くポイントを獲得してきたのは、バルセロナ(カタルーニャ)なんだ。僕にとって最高のサーキットの一つだよ」と後押しを感じている。 13年に当地で勝った母国の先輩、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソの存在も心強い。公式会見では隣に座ってなにやらヒソヒソ話し込む場面もあり、「2レース前のモナコではフェラーリが最速だった。できたらカルロスが勝つのを見たいね。最低でも表彰台に上ってほしい」と熱いエールを送られた。
前戦では同僚シャルル・ルクレールともども予選Q2敗退とスピードを欠き、決勝ではスピンを喫して今季初リタイア。「うまくいかないレースになってしまったけど、そこから学んだ。ここはよく知っているコースだから、もっと競争力が上がるはずだ」と巻き返しに自信を見せる。 会見では、サッカー欧州選手権のスペイン-イタリア戦の結果を予想するという珍質問も受けた。「イタリアのチームにいるスペイン人だからね。多くの同僚には悪いけど、スペインが勝つよ。2-1で」。スコア(1-0)こそ少し違ったものの、勝敗はズバリ的中。次は自身の母国GP制覇という“予想”を当ててみせる。
中日スポーツ