期待集まる「介護ロボット」 深刻な現場の人材不足と腰痛増加
■全自動の排泄処理ロボ
ほかに、寝たきりの人の排泄(はいせつ)を人手に代わって処理してくれる全自動の「排泄処理ロボット」も会場で展示。専用のおむつ状カバーを当てて処理装置と接続しておくと、排尿・排便をセンサーで感知した装置が排泄物を吸引。排泄物タンクはあとでトイレに流します。温水洗浄と除湿の機能もあり、メーカーは「臭いもれはほぼゼロ」としています。 この装置があれば家族も夜間安心して睡眠が取れ、「ヘルパーへの依存度も低くなって介護費用が抑制できる」とメリットを挙げています。 ロボットは物により数十万円とまだ高価。会場では「購入費やメンテナンスなどの問題もあるが、将来はどんな小さな施設でもこうしたロボットが活躍していることを期待したい」という声が出ていました。
介護施設の職員らは会場で介助の実演や介護食の紹介、試食なども担当。介助では「顔のまひしている側に食べ物がたまってしまうので、介助者は口の中に注意してあげましょう」などとアドバイスも。最近食品メーカーが積極的に販売している介護食や、手がまひした人が持てるスプーンなどにも来場者の関心が集まっていました。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説