【空前の売り手市場】高校生の就職活動がスタート「ミスマッチをなくす」引っ越し会社のブースでは洗濯機を持ち上げる体験も 福岡
FBS福岡放送
2025年春に卒業する高校生の就職活動が7月から始まりました。昨年度の全国の求人倍率が過去最高を記録する売り手市場の中、若い人材の確保のため企業が打ち出した「一手」とは。 【画像】空前の売り手市場 高校生の就職活動がスタート「ミスマッチをなくす」引っ越し会社のブースでは洗濯機を持ち上げる体験も 福岡
5日、福岡市で開かれた高校生が対象の合同企業説明会には、県内外から建設、飲食、レジャーなどのおよそ50社が参加しました。 主催者によりますと、高校生の就職については学校と企業との間でやりとりが行われることが多かったものの、生徒が直接話を聞く機会を増やしミスマッチをなくすとの狙いから、福岡県内で4年前からこうした合同での説明会を開いているということです。 ■主催したジンジブ・野村翔平 部長 「求人票1枚だけのPR方法しかなかったので、直接求人票では伝えられない企業の魅力であったりとか、高校生も求人票ではわからない会社の魅力を直接、自分にはどんな会社があるのかとか、合う企業はどこか見つけるために参加してもらった。」
7月から求人が解禁された高校生の就職活動。3月に卒業した高校生の求人倍率は全国平均で3.98倍と、過去最高を記録しています。ことしも高校生優位の「売り手市場」となる見通しです。
主催者が高卒採用を実施している企業に行ったアンケートでは、高卒採用を導入している理由について、「若手人材の層を厚くするため」が71.5パーセントと最も多く、続いて「人材不足のため」が53.3パーセントとなっています。 若い人材獲得に向け、企業側が特に力を入れているのは「仕事体験」です。
大阪府に本社を置くサカイ引越センターのブースでは、高校生がドラム式洗濯機を持ち上げる体験をしていました。 ■参加した高校生 「体験できてよかった。物流でもいろいろな役割があると感じた。」
また、福岡市に本社を置くJR九州バスのブースでは、路線バスの行き先表示盤や車内アナウンスの装置が設置され、高校生がボタンを押して体験していました。 ■参加した高校生 「バスとか公共交通機関は日常を支えるものだと思うので、知っておくのはいいことかなと。日常生活で何気なく見ていたのがこういうことかと想像が膨らみました。」 合同説明会への参加はことしが初めての会社もあります。 ■JR九州バス 総務部・高崎敏之 担当部長 「2024年問題、ドライバー不足が今後も続くなかで、ドライバーの年齢が高止まりしている。若い方の力をお借りしながら業界が長く健全に発展していくために、高校生にもいろいろな業界を知っていただきたい。」 人手不足・売り手市場のなかで、いかに若い世代に関心をもってもらうか、求人側も懸命のアプローチを続けています。
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