1日平均4杯・最高10杯・今年364杯「最もラーメン二郎を多く喰った男」が語る魅力と健康維持
「なぜ、それほどまでに二郎を食べるのか?」その2
『小』でも300グラムという量の二郎。それを複数杯。それほど食べる胃袋について──。 「初めて二郎を食べた高校生のときから、食べようと思えば2、3杯食べられたと思います。もともと量を食べられる体質だったんだと思います。そこから毎日食べるようになって、慣れなのか明らかに食べられる量が増えていきました。 また、消化が早いのか、食べてから空腹になるのが他の人と比べて早いなと感じます。あと多少満腹感があってもまだ食べられるので、リミッターのようなものが人より多いのかもしれません」
「なぜ、それほどまでに二郎を食べるのか?」その3
行列店ばかりの『二郎』を平日も複数杯。会社員であれば仕事があるはずだが、そんなに食べる時間があるのか? 「仕事がある日でも日中に外に出られる日は貴重な時間なので、“絶対回ろう”と隙を見て行ったりします。夜まで会社を出られない日は、しょうがないんでそこから……。また1日中会社を出られない日でも、出勤前に『三田』(朝8時開店)に行くという手があるので(笑)。あと昼休みに会社から行ける店舗もあるので、これで2杯食べれば、あとは夜1杯食べるだけというか。 二郎の営業時間は全店完全に頭に入っています。中休みがある店舗が多いですが、通し営業の店もあるので、仕事中もずっと考えてます。“この時間帯、ここに行けるな”とか、今の時間は行列がすごいから避けたほうがいいなとか」
「なぜ、それほどまでに二郎を食べるのか?」その4
大量の麺、そして脂、塩分……どう考えても身体には良いとは思えない食事だが、健康との兼ね合いについて──。 ちなみに二郎“以外”のものは食べるのか? 「全体の9割、9割5分が二郎ですが、たまに食べますね」 あくまで主食は二郎。 「一般的には健康によろしくなさそうなものを食べてるので、健康的なものを。夜中に納豆食べたりとか。人との会食のときとかはあまり炭水化物を食べないように……」 日々の二郎×複数杯に対して、夜中の納豆。たまの糖質制限。焼け石に水どころか溶岩にスポイトで水を垂らした程度に思えるが……。 「体重維持をするために『16時間断食』を意識しています。もし毎日10杯とか食べていれば太ると思うんですけど、平均して1日3、4杯で、例えば前の日の夜に食べたら、次の日の日中は一切食べないようにすると、かなりの時間食べないことになります。それで体重を気合で戻している部分が大きいですね。空腹感はあるけど、今は身体のために大切なことをしていると思って。なので、今(の取材を受けている時間)は自分を食べている感じです(笑)」 二郎は高カロリー食とあって、ファンはふくよかな人が多いと思われがちだが、行列に並んでいるのはそういった人が多いということはない。1日3、4杯食べている『直系二郎大好きマン』氏も中肉中背の一般的な男性の体形である。 「健康診断は異常ないですね。会社の健康診断もありますが、1年に1回だけだと不安なので、自主的にも受けに行くようになりました。そちらも問題ありませんでした。またなるべく運動はするようにしています。少しでも歩けるタイミングがあれば歩く。二郎を回るときもなるべく歩くようにします。多少の距離があっても二郎から自宅まで歩いたり。また基礎代謝が高くないと太ってしまうので筋トレも。不調が身体に表れるといったこともないですね」 愚問すぎるかもしれないが、最後に二郎の魅力を尋ねた。 「やっぱり店舗によって全然違うところに魅力を感じていることが大きいですね。本当にそこに取り憑かれている感じ。二郎でしか得られない満足感、ほかで代替は利かないです」 普通の人、また特に食に気を使っている人から見れば、異常にしか見えない食生活。糖質、脂質、塩分……そのすべてが過剰だろう。しかし、二郎を愛する者にとって“二郎でしか摂取できない栄養素”がきっとある。それを人は“中毒”と呼ぶのかもしれないが、健康を害すことなく自分の趣味をこれだけ愛することができるのであれば、それはきっと幸せだろう。 取材を終え、『直系二郎大好きマン』氏と別れると彼は雑踏に消えた。今日もどこかの二郎に向かう。 あなたも「ニンニク入れますか?」。