【このSL AMGなんぼ?】初代オーナーは日本人!わずか42台製造された「メルセデス SL73 AMG」の落札価格は?アメージング!
世界最速のロードスター
5速オートマチックトランスミッションは「SL 600」から流用されたが、専用のマッピングデータが与えられた。300km/hのスピードメーターも装備されたが、一部の情報筋によれば、これは控えめな数字で、「SL73 AMG」は簡単に320km/hを超えたと言われており、25年ほど前は世界最速のロードスターと言われた。
AMGのトップモデルは、見た目は非常に控えめで、AMGパッケージを装着した通常の「SL」とほとんど見分けがつかない。当時、人目を引く派手な大型スポイラー、4本出しエキゾーストで加飾したイタリアの競合メーカーの「R129」も話題を呼んだ。 内外装ブラック/ブラックのカラーコンビネーション(ハードトップも付属)の「SL73 AMG」は、1999年10月に日本のオーナーに引き渡された。そして、この時期のAMGモデルの多くがそうであったように、日本からヨーロッパへ行った後、アメリカに渡る。
走行距離35,000km未満
この「SL73 AMG」は日本のオーナーから、2015年にスイスの大規模なコレクションを持つコレクターに売却された。ほとんど乗られることなく、9年後にわずか34,876kmの走行距離でオークションに出品された。写真で見る限り、ロードスターは内外装ともに非常に手入れの行き届いた印象を与える。唯一の小傷は、エンジンのカーボンファイバー製カバーに小さなひび割れがあること。この手のクルマでは珍しくないキズだ。
そこで価格である。すでに述べたように、AMGのヤングタイマーは近年ますます人気が高まっており、それゆえ価値も高くなっている中で、この「SL73 AMG」は、あらゆる記録を塗り替えた。
これがSL73 AMGの価格だ
RMサザビーズが発表した「SL」の推定価格23万ユーロから41万4000ユーロ(約3,680~6,690万円)は、すでに高額だが、結果はさらに驚くべきものとなった。入札合戦が繰り広げられ、最終的に562,178ユーロ(約9,000万円)という、信じられない価格で落札された。
最近では、ブルネイのスルタンのために特注されたと思われる初期の「SL73 AMG」が、40万ユーロ(約6,400万円)相当でオークションで落札された。この「SL73」はさらに16万ユーロ(約2,560万円)以上高い! 比較のために言っておくと、「R129」シリーズの「SL 600」は、中古車市場でで、25,000ユーロ(約400万円)前後から入手可能で、こちらもV12を搭載している。排気量が7.3リッターではないだけだ・・・。
Jan Götze