鹿児島市長選挙で再選した下鶴隆央さん、人口減少や中心市街地活性化など課題多く…問われる調整力と実行力
24日に投開票された鹿児島市長選は、無所属現職の下鶴隆央さん(44)が、無所属新人で元市議の桂田美智子さん(71)(共産推薦)を破り、再選した。 【写真】鹿児島市役所
市民は引き続き、県都のかじ取り役を下鶴さんに託した。だが、現職に対する事実上の信任投票の色合いが濃く、選挙戦は盛り上がりを欠いた。
下鶴市政の1期目で見えた課題の一つは「調整力」だろう。例えば、サッカー場を想定した多機能複合型スタジアム構想は、県や関係者の理解が得られず、候補地が二転三転して今も決まっていない。市議会最大会派の自民を含む複数の市議からは「具体的な計画もなく、見切り発車が多い」との声も聞かれる。
既に始まっている市の人口減少や中心市街地の活性化、公共交通網の維持など、下鶴さんを待ち受ける課題は多い。市議会や県との連携を深め、これまで以上にスピード感を持って課題解決にあたらなければならない。調整力と実行力が問われる4年間になる。(横峯昂)