【解説】経済と財政どちらを優先? 総裁選 9候補の政策チェック
鈴江キャスター 「中間的の立場の3人(加藤元官房長官、林官房長官、上川外相)はどんな主張なんでしょう?」 前野キャップ 「加藤さんは『国民所得倍増を打ち出す一方で財政健全化も重視する』、続いて林さんですが、『財政健全化を訴え続け、経済をよくするために必要な財政出動はためらわない』、上川さんは『令和の財政強靱(きょうじん)化に挑戦。財政運営と経済政策のバランスを取りながら、掛け算の発想で効果を最大化する』としています。要するにこの3人は、お金も使うけど同時に借金返済のことも忘れずに意識しますという両にらみの考え方です」 鈴江キャスター 「物価高で生活が苦しいと感じる人が多い中、やはり『増税』に触れている候補者はいないでしょうか?」 前野キャップ 「どの候補も当面は物価高対策を重視していて、増税には触れていません。ただ、国の借金が約1300兆円にも膨れ上がっている中、いずれ国民の『痛み』や『負担増』の議論も避けられない状況です。ただ、これまでの総裁選の論戦では、この点について真っ正面から答えている候補者はいないという状況です」 「総裁選直後に解散・総選挙というものも取り沙汰される中、選挙目当てのバラマキが行われないのか、将来への不安にも答えを出していく議論が求められると思います」