何もしないのに勝ち切りそうな俺たちの女帝・小池百合子と、都知事選は落ちてもいい蓮舫の残念な現状
■ 蓮舫さんの陣営がオール左翼となってしまった残念な事情 気になって仕方がないので、日本共産党の国会議員・地方議員に「お前らどういうことなの」って聞いてみますと、皆さんバツが悪そうに「(海外を含む)一部の活動家に乗せられてしまった選挙対策の責任者が、特に相談することなく(当時まだ立憲を離党していなかった)蓮舫さんを抱き込んで話を進めてしまった」「演説はともかく戸別配布のビラまで作成してしまい、(実際に運動を指揮している人物は)引っ込みがつかなくなった」とのことで、問題は認識しているけど止められないっていう状況のようです。問題だと思っているなら、少しはブレーキかけたらいいんじゃないかと思いますけれども……。 さすがに立憲民主党の本部サイドもマズいと思ったのか、いまごろになって、野田佳彦さんが出てきて、蓮舫さんに対し共産党との距離感について注意喚起したようです。もっとも、これと前後して立憲民主党は蓮舫さんに対し党派色を薄めるという建前で党としての推薦を見送る話となってしまいました。 ◎野田元首相が蓮舫氏に助言「共産との連携、注意を」 小池氏を「戦上手」と評価(産経新聞) ◎立民・泉健太代表、蓮舫氏は「自主的に応援していく」 「オール東京」尊重し、推薦はせず 東京都知事選(東京新聞) もともと立憲民主党から単に推薦されて蓮舫さんが出馬するのではなく、立憲都連や共産党を含む有識者が選出する候補が都知事選に挑戦するという立て付けで、当初から決まっていたことではあります。ただ、蓮舫さんの選対を見てみると立憲民主党と日本共産党、および市民ネットワークで見たことのある人が仕切っており、これは単に「オール左翼」なのではないかと感じたりもします。 一方、立憲民主党の有力な支持母体である連合と、その傘下の連合東京は実質的に日本共産党が仕切る蓮舫さんの選挙戦を良しとせず、小池百合子さんの支持を表明してしまいました。 連合東京が都知事選において野党陣営の候補者を応援しないのは恒例のこととはいえ、野党陣営が一枚岩になるどころか完全に蓮舫支持と小池支持に分裂するというのは望ましくないことではあります。どうしてこうなってしまったのでしょう。 この「蓮舫さんはどうせ落ちてもいい都知事選」という裏には、当然のように東京26区へ衆議院鞍替えを前提としているからという話があるからに他なりません。この東京26区出馬にあたっては、蓮舫さんの後ろ盾になっている手塚仁雄さんと因縁のある松原仁さんが東京旧3区から東京選挙区の区割り変更で転出して出馬を予定しています。最近「どうせ蓮舫さんは衆院東京26区鞍替えだから適当にやってんでしょ」みたいな風評が多くなったせいか、公式には「そんなことは考えてません」とか言い始めてますが、いや別に嘘とか言う必要ないんじゃないですかね。 この松原仁さん、非常にまともな政治家なのだから立憲も大事にしたほうがいいんじゃないかと思うのですが、ともかく手塚さんが追い出してしまって、いまは無所属で26区出馬の予定ですから、そこに都知事選で落ちたとはいえ国民的な知名度を持つ蓮舫さんが26区に鞍替えして立憲に復党し出馬してきたら松原さんは大変なことになります。 この手塚仁雄さんは立憲の党幹部であるだけでなく、総理復帰の呼び声も高い野田佳彦さんの腹心とも言える存在ですから、非常に厄介なことになります。大変でやんすね。