【紫苑S】距離短縮と小回りコース替わりは歓迎 夏を越えて成長見込めるミアネーロを推奨
3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は9月7日(土)に中山競馬場で行われる紫苑Sについて下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。 【セントウルステークス2024 推奨馬】夏は大得意、勝率50%で複勝率80%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) ・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」 ・目には見えない上積みを探る「前走の内容」 ・適性と素質を知るための「血統評価」 特別登録のあった15頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。
重要データ:圧倒的に人気馬が強いレース
紫苑Sはトリッキーな中山コースで実施されているが、人気馬がとにかく強いレースだ。1~5番人気が【8-5-4-23】で単勝回収率94%、複勝回収率83%となっているのに対し、6番人気以下が【0-3-4-85】で単勝回収率0%、複勝回収率34%となっている。当然これだけ人気馬が馬券に絡んでいるわけだからレース全体の単勝回収率は28%、複勝回収率は49%となっていて極端な穴馬から入るのは得策ではない。 【上位人気が予想される出走予定馬】 ・エラトー ・カンティアーモ ・クリスマスパレード ・ボンドガール ・ミアネーロ
前走の内容:ミアネーロのオークス
ミアネーロの前走はオークスで、結果は14着。オークスはショウナンマヌエラとヴィントシュティレが飛ばして逃げて、前半5Fが57.7秒というハイペースだった。しかし、3番手以下は平均ペースで流れていたので前後の有利不利はそこまでなかった。 ミアネーロはスタートで出遅れた影響でポジションは後ろになってしまった。本馬はストライドを伸ばして走るタイプではないだけに、直線の長いコースより小回りコースの方が合っている。中山替わりとなる今回は期待が大きい。
血統解説:ミアネーロ
・ミアネーロ 日本での牝祖は母ミスエーニョ。3代母Sassy Pantsが優秀で、本馬の祖母でもあるMadcap Escapade(父Hennessy)はアッシュランドS(GⅠ・ダート8.5F)勝ち、Dubai Escapade(父Awesome Again)はバレリーナBCS(GⅠ・ダート7F)勝ちと、2頭のGⅠ馬を輩出した。 母ミスエーニョも現役時はデビュータントステークス(GⅠ・AW7F)を勝利している。半姉にはファンタジーS勝ちのミスエルテ(父Frankel)がいて繁殖としても優秀だ。 元々アメリカのダートで走れるファミリーだったこともあってパワーは十分。ミスエーニョがスピードタイプだったこともあり、日本のスピードタイプの芝種牡馬をつければ芝で走れる馬が出ている。本馬は父がドゥラメンテということもあり成長は遅め。春先に比べて秋になってから良くなっているのは明確だ。ピッチで走るタイプだけに距離短縮と小回りの中山コース替わりは歓迎だ。
Cアナライズではミアネーロを推奨
今回はミアネーロを推奨する。春先は完成度が低かった本馬だが中間の調教での動きは成長を感じさせる。得意の距離かつ、フラワーCを制した中山コースとなればこのメンバーでは抜けた存在となるだろう。 【ライタープロフィール】 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
貴シンジ