焼肉食べ放題店の元経営者が明かす“裏事情”。注文されると「苦しい/嬉しい」メニューとは
日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」調査によると、2020年時点での焼肉の市場規模は、店舗数約2万2000店、売上規模約1兆2000億円と推計され、外食産業の中でも注目の業種業態となっており、当面は堅調な動きで推移しそうです。 最近、焼肉の中でも、特に成長の牽引役になっているのが、テーブルオーダーバイキング方式の焼肉食べ放題です。お客さんが自ら料理コーナーに取りに行くのではなく、テーブルに好きな料理を欲しいだけ提供してもらうというスタイルです。焼肉をゆっくり落ち着いて、食べたい部位を食べたい量だけというニーズに合致させています。 関西でワンカルビを展開するワン・ダイニングがテーブルオーダーバイキング方式の焼肉食べ放題を先行しましたが、牛角や焼肉キングがすぐに追随しました。サイドメニューも食べ放題にしてフルメニュー食べ放題を最初に始めたのもワンカルビです。 しかし現在、店舗数では圧倒的に牛角が1番で、2位が焼肉きんぐとなっており、ワンカルビは4位です。売上は店舗規模の大きい焼き肉きんぐが1位です。すかいらーくもファミレスの不採算店をこのスタイルに転換して、じゅうじゅうカルビを展開するなど、今はこのスタイルが焼肉店の成長業態となっているようです。
テーブルオーダーバイキングを創始したのは?
テーブルオーダーバイキングのパイオニアであるワンカルビは関西圏で人気の焼肉店です。ワンカルビの前身は創業50年以上の歴史を持つ精肉店直営の焼肉店です。「幸せな団らんを、社会に」を企業理念にした会社であるワン・ダイニングの中核店舗で、1つ上の食べ放題を標榜し、「人生に2時間の幸せを」をキャッチフレーズにした焼肉店です。 他にも、しゃぶしゃぶのきんのぶたなど、8ブランドの外食店を展開しています。具体的には、あぶりや15店舗・ワンカルビ89店舗・ワンカルビPREMIUM 3店舗・焼肉タイム 1店舗・ひとりカルビ1965 1店舗・きんのぶた 19店舗・きんのぶたPREMIUM 1店舗・kin no buta 1店舗です(※公式サイトより、2024年3月1日時点)。 さまざまな業態を開発し、ターゲット客のニーズに合致した業態の仮説と検証をしています。過去も多くの業態を開発し、スクラップ&ビルドを繰り返しており、チャレンジ精神が旺盛な社風があることが推察されます。