多くの大学がキャンパスを開放 中国
【CNS】中国人民大学(Renmin University of China)は2023年12月28日、キャンパス見学オンライン申込システムを開放すると発表した。その他にも、北京外国語大学(Beijing Foreign Studies University)、北京理工大学(Beijing Institute of Technology)、首都経済貿易大学(Capital University of Economics and Business)など、北京にある多くの大学が社会に向けて開放することを明らかにした。 中国人民大学国家発展・戦略研究院の研究員、公共管理学院の馬亮(Ma Liang)教授による中国の147の「双一流(世界一流大学・一流学科)」大学の開放政策に対する評価と解釈によれば、2023年には大学の約半数がキャンパス開放政策を発表し、全体的にさらに拡大する余地があるとのことだ。 関連政策について中国教育部は2023年7月、大学キャンパスの開放奨励の文書を発表した。その後、上海市と甘粛省(Gansu)の教育主管当局は大学キャンパスの開放政策を発表した。また、広東省(Guangdong)教育庁の報道官は、近日中に通知を発表すると表明した。さらに、14の省(45.16パーセント)が記者の質問に回答したり、人民網(People's Daily Online)の「指導者の掲示板」にメッセージを残したりした。 馬教授は、地方教育主管当局の文書発表や発言から見て、大学キャンパスの開放に確かにある程度の影響を与えたであろうと述べている。データによると、教育主管当局が文書を発表したり発言したりした地域では、キャンパス開放政策を発表した大学の平均割合は55.22パーセントで、他の地域では39.92パーセントだが、実際にキャンパスを開放した大学の平均割合は、それぞれ67.83パーセントと51.46パーセントだという。 馬教授は、中国の「双一流」大学のキャンパス開放は着実に進んでいるが、社会の期待とのギャップはまだ大きいと述べている。一方、大学キャンパスの開放率は高いとはいえず、まだ半数の大学が開放されていない。加えて、キャンパスを開放した大学は、見学者に重い行政負担を負わせるといった多くのハードルを設けている。 馬教授は、将来的には大学キャンパスの開放をさらに推進し、特に教育管理部門とトップ大学が模範を示すと同時に、大学キャンパスの開放の細分化管理も行うべきで、段階的に実施し、開放しながら改善すべきだと提案している。 馬教授は、キャンパスを開放する大学が増えるにつれ、キャンパス見学の一般公衆もキャンパスの規則と社会秩序を順守すべきだと考えている。そうでなければ、キャンパスを開放した大学は門を閉じ、大学キャンパスの公共資源の利用の最大化が難しくなってしまうかもしれないとみている。(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。