世界的に人気上昇中の「A2ミルク(A2牛乳)」って何?驚きの健康効果をチェック!
豊富な栄養を持ち、体に優しいというその特性から、乳製品のネクストトレンドとして注目を集める「A2ミルク」。海外での人気が先行していましたが、いま日本の市場も拡大しつつあります。牛乳の基本的な栄養とおいしさはそのままに、より健康にいいといわれるA2ミルクの特徴をご紹介します! 【写真】A2ミルク(A2牛乳)のヨーグルトも登場
世界で注目されている、体に優しい「A2ミルク」とは?
普通の牛乳よりも健康上のメリットが多いといわれる「A2ミルク」。オーストラリアやニュージーランドを中心に商品化が進み、2022年から2030年までに市場規模は約3倍まで成長すると予想されるほど、現在、世界的にニーズが急速に高まっています。 A2ミルクの健康効果としてのいちばんの特徴は、消化のしやすさ。“海外でお腹を壊しにくい牛乳が出ているらしい”と、日本でも、健康意識の高い人たちのあいだでは話題に。
A2ミルクと普通のミルクとの違いは、乳牛が個別に持つ遺伝子の組み合わせ。牛乳に含まれるタンパク質のひとつであるβカゼインには、遺伝子の違いでA1タイプとA2タイプが存在します。このふたつのタイプをどれだけ含むかは、牛の品種や遺伝によって決まります。 A1のみ、またはA1とA2が混在したβカゼインを持つ乳牛を「A1タイプ」、A2のみのものを「A2タイプ」と称します。日本の乳牛の大半を占めるホルスタインはA1タイプが多く、ジャージー牛や原種に近い牛は「A2タイプ」が多いそう。 A2ミルクの効果については、まだ100%立証されていない部分もありますが、数多くの論文が発表されていて、さまざまな健康効果が期待されています。 牛乳を飲んだときのお腹のゴロゴロが現れにくい消化のよさのほか、通常のミルク(A1ミルク)と比べてタンパク質の含有量が多く、また、カルシウムや必須ビタミン、ミネラルが豊富など、栄養学的な利点もあるようです。また、一説には糖尿病や心疾患を予防する効果もあるといわれています。 構成・文/政年美代子 資料提供/株式会社カネカ