台湾一周で能登半島地震への支援に感謝 石川県人会有志が台南市長を訪問
(台南中央社)能登半島地震時の台湾からの支援に感謝するため、自転車で台湾一周をしている台湾石川県人会の有志が、南部・台南市に到着した。13日、黄偉哲(こういてつ)台南市長と面会し、台湾各界が石川県を援助したことへの感謝を伝え、石川と台南の友好関係が末永く続くことを期待した。 台湾一周をしているのは台湾在住の石川県出身者らでつくる同県人会の徳光重人代表ら3人。11日に台北市を出発し、6日間の日程で約1100キロを走りながら、台湾の人々に謝意を伝えている。12日に台南市に入り、日本統治時代に同県出身の日本人技師・八田與一が建設した烏山頭ダム周辺に宿泊した。 黄市長は、東日本大震災発生時に台湾が震災復興の寄付金を募ったことや、新型コロナウイルス下で日本政府が台湾にワクチンを供与したことを挙げ、台湾と日本の関係は密接で、台南市と日本も頻繁に交流があると強調。被災地が1日でも早く復興し、元通りになってほしいと述べた。 徳光さんは、台湾一周中は「感恩台湾(台湾ありがとう)」のメッセージが書かれたシートをサイクルジャージの腰に貼り、感謝を表していると説明。東日本大震災の発生日の11日に出発したのは、2011年当時の援助にも感謝しているからだと話した。 能登半島地震の発生後、行政院(内閣)が衛生福利部(保健省)に指示して開設した寄付金口座には15日間で5億4千万台湾元(約25億3300万円)が集まった他、台南市政府は市議会と共同で石川県への寄付金を募り、市民へ被災地支援を呼びかけていた。 (張栄祥/編集:中村充孝)