サントリー「佐治敬三」の庶子を騙る男の「限定フェラーリ販売」詐欺 華麗なる系譜を吹聴
S氏
大概、詐欺師という人種は嘘八百を並べ立て、出自でさえも虚飾塗れ。狙いを付けたカモを騙すためなら、自らの血筋を誤魔化すことも朝飯前なのだ。 新たに登場したのは、「サントリー」の創業家一族を騙る詐欺師である。 もとより、サントリーは初代の鳥井信治郎社長が1899年2月に大阪市で起ち上げた、ワインの製造販売を手掛ける「鳥井商店」が始まり。のちに、「壽屋」への組織変更などを経て、1963年3月、サントリーに商号を改めた。名経営者と謳われた2代目の佐治敬三社長は初代の次男に生まれるも、母方の親戚と養子縁組し、佐治姓に。目下、サントリーを率いるのは、その長男で4代目社長を務めた現会長の佐治信忠氏(78)だ。 サントリーの創業家一族という華麗なる系譜に連なることを装った騙しのテクニック。それを駆使したのは、S(56)という人物である。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2024年3月7日号「MONEY」欄掲載