横浜流星、主演男優賞を2年連続受賞!「日本の映像業界を背負う存在になると思っていた」阿部寛が祝福
俳優の横浜流星が12月16日(月)、都内で行われた「第49回報知映画賞」の表彰式に出席した。『正体』で主演男優賞を受賞。同賞に輝くのは昨年(『ヴィレッジ』『春に散る』)に続き、2年連続となった。 【写真】「第49回報知映画賞」表彰式 横浜が演じたのは、ある目的を果たすため、脱獄し姿を変えながら逃走する死刑囚・鏑木慶一。「自分の中でもひとつの集大成になった作品」と、本作への熱き思いを語った。なお、横浜は『流浪の月』で第47回の助演男優賞を受賞しているため、3年連続で報知映画賞の男優賞を手にする、同賞史上初の快挙を達成した。 そんな快挙以上に、横浜を喜ばせたのは“盟友”として、幾度となくタッグを組む藤井道人監督との最新作『正体』が作品賞に輝いたこと。長年、創作的な試行錯誤を重ねて、ときには企画が頓挫してしまったこともあっただけに「当時は自分たちの力不足で、本当に申し訳なく思っていたが、お互いに力をつけて『正体』という素敵な作品に出会えた」と胸を張った。 表彰式には共演経験がある俳優・阿部寛がサプライズ登場し、「出会った頃から、今後の日本の映像業界を背負う存在になると思っていた」としみじみ。「魅力は“変わらない”ことだと思う」と話していた。 同じく『正体』で助演女優賞を初受賞した吉岡里帆は、「デビューしてから、自分の居場所や役割を探しながら葛藤し、空回りしちゃう日々もあった。主演の方を、どうしたら輝かせることができるのか考えていた」と思いを告白。そんな吉岡にとって、助演女優賞受賞は「そういうスタンスで頑張っていいんだよと言ってもらえたような、自分にとって大きな大きな出来事」だといい、瞳を潤ませていた。 石原さとみは『ミッシング』で、主演女優賞を初めて手にした。一昨年に第1子出産を発表して以来、初めての俳優業で、愛する娘が行方不明になってしまう母親を熱演。表彰式には、夫を演じた青木崇高と吉田恵輔監督も登場。石原はこの数年、吉田監督作品への出演を熱望していたそうで、「現場では、精神が壊れるギリギリだったんですが、『私はいま、夢がかなって吉田監督の現場にいるんだ』と思えたから、乗り越えることができた」と感謝していた。 石原が報知映画賞を受賞するのは、『わたしのグランパ』(東陽一監督)で新人賞を受賞して以来、21年ぶりで「本日は21年ぶりに、両親が病気を乗り越えて参加してくれています。本当に親孝行ができました」と感激しきりだった。 助演男優賞を受賞したのは、『かくしごと』(関根光才監督)で認知症を患う父親を演じた奥田瑛二。表彰式には娘役の杏がサプライズで登場し、「よく来れられたね。ここ最近で一番うれしい」と大喜び。杏の父親である渡辺謙とは、共演経験があり「謙ちゃんの娘と共演するのは、(実娘の)安藤サクラと共演するより緊張した(笑)」と照れくさそうに、ふり返っていた。 ◇作品賞 『正体』(監督:藤井道人) ◇主演男優賞 横浜流星(『正体』) ◇主演女優賞 石原さとみ(『ミッシング』) ◇助演男優賞 奥田瑛二(『かくしごと』) ◇助演女優賞 吉岡里帆(『正体』) ◇新人賞 越山敬達、中西希亜良(『ぼくのお日さま』) ◇作品賞・海外部門 『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(監督:アレックス・ガーランド) ◇作品賞・アニメ部門 『ルックバック』(監督:押山清高) ◇特別賞 草笛光子(『九十歳。何がめでたい』) 平泉成(『明日を綴る写真館』)
シネマカフェ シネマカフェ編集部