札幌・中1女子生徒自殺事件「黒塗り」報告書の再公表、関係職員の懲戒処分も遺族のやり場ない憤り
学校側に対応を任せる時代ではない、弁護士や警察が介入する時代になる
札幌市教育委員会の対応を受け、自殺した女子生徒の遺族側は怒りを抑えきれないでいる。 「なぜあんなウソをついたのか」 不祥事案件などの取材で本稿記者も何回か情報公開請求をした経験があるが、その際、やはり最初は「黒塗り」になって対象物が出てくるのは想定内。ただ今回の場合は違う。1人の命が失われているのだ。遺族側が市教委に対して不信感を募らせるのも納得できる。今回の札幌市の対応に対しては、遺族側への謝罪が遅れたことや、いじめを訴えていたにもかかわらず学校側は適切な対応を取らなかったこと等、指摘したいことはたくさんある。 近頃、頻繁にいじめの話題を目にするようになった。学校の現場は疲弊し、さまざまな事案への対応が遅れているのではないかとも推察してしまう。これは一つの想定だが、これからは学校側に対応を任せるのではなく、もうそろそろ警察や弁護士等に相談していく時代になるのかもしれない。
小林 英介