暴露に宮沢氏「後悔ない」不記載…指示は誰から? “裏金疑惑” 安倍派議員に任意聴取を要請
日テレNEWS NNN
裏金疑惑が持たれている自民党・最大派閥の安倍派。その安倍派に所属する議員に対し、東京地検特捜部が任意の事情聴取の要請を始めたことが、関係者への取材でわかりました。 ◇ 15日、急きょ会見を開いたのは、“裏金疑惑”を受け辞任した閣僚の1人、鈴木前総務相。 安倍派 鈴木淳司前総務相(15日午後) 「(5年間で)総額60万円の派閥からのカネが還流されているとわかりました」 当初(今月1日)は「超過分のキックバックを受け取ったことは?」という質問に対し、「私はありません」と受け取りを否定していました。一転して具体的な額を公表したわけは…。 ――キックバック受け取っていない認識だったから、確認しなかった? 安倍派 鈴木淳司前総務相(15日午後) 「大きな裏金を作ってもらうのがキックバックであって、普通の『還流』は『キックバック』と自分では呼ばなかったものだから。認識の違いなので、途中で変更はしづらかった」 ◇ 関係者によると、自民党・安倍派の所属議員の大半が、収支報告書に記載のないキックバックを受けていたとみられます。 東京地検特捜部は、週明けにも派閥の関係先への強制捜査に踏み切るものとみられますが、新たに15日、特捜部が安倍派の議員に対し、任意の事情聴取の要請を始めたことがわかりました。 すでに聴取を受けた議員秘書の供述の一部も明らかになりました。 派閥の事務所で現金でキックバックを受けた際、領収書を渡そうとしたところ、派閥側から「慣例でいらないことになっている」と言われ、受け取りを拒否されたと説明しているといいます。 ◇ 収支報告書への不記載が「派閥の指示」で行われていた可能性もあるとみられる中、13日に「派閥から指示があった」と暴露した、宮沢前防衛副大臣。その姿は辞任後、地元・静岡にありました。 安倍派 宮沢博行前防衛副大臣(静岡市、14日夜) 「あそこで言わなかったら、もう言うチャンスはない。そう思った」 ――後悔はない? 安倍派 宮沢博行前防衛副大臣 「後悔は全くございません」 いったい、派閥の誰から指示があったのか。 安倍派 宮沢博行前防衛副大臣 「5~6年前の話ですから、誰というわけでなく、派閥からそういう話があったとしか記憶がございません」 ――口頭での指示か? 安倍派 宮沢博行前防衛副大臣 「それもわかりません。もう5~6年前のこと。『誰か』を突き止めたいのかもしれませんけども派閥・運営側から話があったという記憶しかございません」 ◇ 宮沢氏の“暴露”に、野党の反応は。 立憲民主党 蓮舫議員のX(旧Twitter)(※13日の投稿) 「醜い。自ら吐露して罪を軽くしたいとの意図が透けて見えます」 立憲民主党 杉尾秀哉議員のX(旧Twitter)(※13日の投稿) 「こうして早めに『自白』をして、罪を軽くしてもらおうという議員がこれから増えるだろう」 ◇ その“安倍派の閣僚ゼロ”の新体制で、本格的なスタートを切った岸田政権。15日午前の首相の表情は、ここ最近の緊張した様子と違い、穏やかな笑みも見せていました。 “国民の信頼”は取り戻せるのでしょうか。