殺人未遂事件 裁判員裁判 検察 被告の男に懲役5年を求刑 鹿児島
鹿児島放送
父親を刃物で刺し、殺害しようとした罪に問われている男の裁判員裁判で、検察側は男に懲役5年を求刑しました。 起訴状などによりますと、鹿児島市の無職・西牟田秀明被告(55)は2023年7月、同居する父親の腹部を刃物で複数回突き刺すなどし、殺害しようとしたとされています。 父親は全治1カ月のけがをしました。 これまでの裁判で西牟田被告は、「殺すつもりはなかった」と殺意を否認しています。 21日の裁判で検察側は、傷の状況などから西牟田被告の犯行が命を奪う危険性の高い悪質なものだったと指摘。 実家に引きこもっていることについて、父親から苦言を呈されたことに激高したうえでの犯行で、動機が自己中心的で酌むべき事情がないなどとし、懲役5年を求刑しました。 一方、弁護側は、脅すことが目的だったことや凶器が食卓用のナイフを研いだものであることなどから「父親が死亡する危険性が高いと認識して行動していなかった」として、両親ともに厳しい処罰を臨んでいない点なども踏まえ、執行猶予付きの判決が妥当だと主張しました。 裁判は21日で結審し、判決は5月28日に言い渡される予定です。