「首脳会談に道筋」安倍昭恵さんのトランプ夫妻面会、自民内で歓迎 玉川徹氏は苦言
安倍晋三元首相の妻、昭恵さんが15日、米国のトランプ次期大統領夫妻と米南部フロリダ州の私邸マールアラーゴで旧交を温めた。トランプ氏は翌16日の記者会見で、石破茂首相について「ぜひ会いたい」と述べ、来月20日の就任前に会談する可能性に言及した。首相は11月にトランプ氏との会談を模索したものの見送られた経緯もあり、一部では昭恵さんがアシストした可能性も指摘されている。自民党内では昭恵さんの今回の面会を歓迎する声が上がった。 【スリーショット】トランプ次期米大統領、妻のメラニアさんと面会した安倍昭恵さん 「トランプさんの穏やかな表情は古くからの友人だからこそ。トランプさんは仕事ではビジネスライクだが、人情に厚い性格なのだろう」 自民党の石川昭政前衆院議員は17日、トランプ氏の妻、メラニアさんがX(旧ツイッター)に投稿した昭恵さんを夫妻で囲むスリーショットの写真を見て、産経新聞の取材にこう語った。 トランプ氏が石破首相との会談に前向きな発言したことについては、「昭恵さんが道筋をつけてくれたのではないか」とも指摘した。 自民党の杉田水脈前衆院議員も、スリーショットの写真に「涙が出た」といい、「3人は黒のコーディネートで統一していた。安倍元首相をしのんでお話ししたのでしょう」と語る。 ■外交における人間関係の重要性 民間人の昭恵さんをトランプ夫妻が招いたことについては、「肩書で判断しないトランプさんのすごみを感じる」と述べた上で、「何かあると私人や公人を持ち出すのも、いかがなものか」と語った。 一方、昭恵さんとトランプ夫妻の面会を伝える16日のテレビ朝日番組で、コメンテーターの玉川徹氏は、昭恵さんについて「『モリカケ』問題のとき国政で問題を指摘されているような人だ。だから不測の事態が起きてしまうのではないかと心配だ。誘われても行かない判断もあったのではないか」と持論を述べた。 「われわれが選んだ首相がトランプ氏に会い、不測の事態が起きても、それは選んだわれわれにも責任がある」とし、「昭恵さんに関しては選んでないし、何も国民として託しているわけではない。マイナスの結果が出たときにどうするのだろうと思う」と述べた。 先の衆院選で衆院東京8区から出馬した自民党の門寛子氏は16日、メラニアさんが投稿したスリーショットの写真について、Xで「外交における人と人との関係の大事さを改めて感じます」と書き込み、「もうお一人、いるべき方がもうおられない喪失の大きさに言葉がないです」と投稿し、安倍氏を悼んだ。(奥原慎平)