別府市の23年観光客、前年比142万人増の680万人 コロナ感染拡大前の水準には届かず 市は「回復まであと一息」PR活動強化へ
大分県別府市を2023年に訪れたは観光客は680万812人で22年より約142万人増えていた。市が昨年の観光動態をまとめた。コロナ禍に伴う行動制限の解除が主な要因とみられるものの、感染拡大前の19年の水準には153万人ほど届かなかった。市は「本格的な回復まで、あと一息」と判断。別府に来てもらうためのPR活動を国内外で強化する。 市によると、23年の観光客のうち国内客は651万9248人で、22年に比べて約118万人多かった。19年と比較すると120万人ほど少ない。 外国人客は28万1564人。コロナ禍の水際対策が撤廃されたことに加え、大分空港で4年ぶりに国際定期便が再開して前年の4万266人を大きく上回ったが、19年(62万841人)の半数に満たなかった。 国・地域別でみると多い順に▽韓国 9万9795人(22年比7万8627人増)▽香港 6万3790人(6万765人増)▽台湾 2万7830人(2万5836人増)―と続いた。 円安を背景に、外国人宿泊客の1人当たりの消費額は3万2456円と、コロナ禍前の19年の消費額を9722円上回った。物価高などに伴って宿泊料が上がったことも影響したと推測される。 市観光課は「ファミリーや卒業旅行の学生といった従来のターゲットをもちろん、新湯治ウェルネス事業で新たな客層を獲得し、従来以上のにぎわいを実現したい」と話した。