ちょっとだけPCに近づいたPixelの新機能
■大画面との接続でPixelがPCライクに使えるようになる スマホの画面を大きく表示できるようになると、いろいろと欲が出てくる。たとえば、Bluetoothのマウスやキーボードを接続してみると、慣れたスマホの操作が新鮮に感じる。何しろ効率が違う。生産性も高い。これならちょっとした報告書やレポートくらいなら書けそうだと実感できる。 若い世代はスマホだけで多くのことをこなすようだが、そのスマホに、キーボード、ディスプレイ、マウスという、いわゆるKVMデバイスを接続することで、まるでパソコンのようにスマホが使えるようになり、生産性が一気に高まる。横画面を二分割して異なるアプリを並べて表示しても十分な実用性を確保できる。 もっとも、いくら表示を小さくできるといっても、ミラーリングでは限界がある。同じAndroidスマホでも、GalaxyシリーズなどではSamsung DeXと呼ばれる、まるでパソコンのようにスマホを使えるようにするう機能が提供されている。Pixelシリーズも、本当はこうした機能をサポートしてくれればうれしいのだが。 もし、自宅にパソコンがあるのなら、Chromeブラウザをインストールしておいて、スマホのChromeリモートデスクトップアプリを使って遠隔地からアクセスすることもできる。つまり、自宅においてあるパソコンの画面をスマホに呼び出し、その映像を大きなディスプレイに出力するわけだ。 スマホの画面を大きな画面に映し出しても、できることそのものはスマホと同じだが、リモートデスクトップでパソコンを使えれば、パソコン用のアプリを好きなように使える。 ■デバイスを快適に使うための周辺アクセサリも醍醐味の1つ とりあえずのハードルはUSB-Cポートからの出力を、家庭用テレビモニターのHDMIポートに入力することだ。でも、最初に書いたように専用ケーブルを使うなり、ドッキングステーションを用意するなりすれば簡単に解決できる。 Anker PowerExpand 3-in-1 USB-C ハブ などの廉価な製品でも十分なので、ひとつ確保してまずは体験してみよう。こうした製品なら有線のキーボードをつなぐこともできる。また両端HDMIの映像ケーブルは安い。または、モバイルモニターならUSB-Cケーブルだけで映像入力ができるのでそれも手っ取り早い。 スマホもそうならパソコンも同じで、いろんな周辺アクセサリでの拡張が醍醐味だ。すべてがひとつのデバイスに集約されていれば確かに便利かもしれないが、バラバラのデバイスを適材適所で組み合わせて使うことも考えれば、もっと役だてることができるはずだ。 ■ 著者 : 山田祥平 やまだしょうへい パソコン黎明期からフリーランスライターとしてスマートライフ関連の記事を各紙誌に寄稿。ハードウェア、ソフトウェア、インターネット、クラウドサービスからモバイル、オーディオ、ガジェットにいたるまで、スマートな暮らしを提案しつつ、新しい当たり前を追求し続けている。インプレス刊の「できるインターネット」、「できるOutlook」などの著者。
山田祥平