実質賃金は依然マイナス 3年連続で賃上げの企業も その狙いは…【長野】
物価の上昇を反映した4月の実質賃金は減少し、25カ月連続のマイナスとなりました。 物価上昇の影響が続く中、坂城町の企業は3年連続の賃上げを実施。人材確保につなげる狙いがあるようです。 Q今の会社で給料アップは? ■不動産業勤務(30代) 「今年はなかったが、去年はあった。何かを買うときに高くなったなと感じる」 ■今月から賃金アップ・メーカー勤務(30代) 「生活は変わらないと思います。倍になればいいけど倍にはならないから」 厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査。4月の現金給与総額は29万6884円とプラスでしたが、物価の上昇を反映した実質賃金は、0.7%のマイナスとなりました。 こちらは去年4月からの賃金の動きを表したグラフです。名目賃金は上昇が続いていて、28カ月連続のプラス。 一方、実質賃金は、プラスに転換することなく過去最長、25カ月連続のマイナスとなっています。物価の高騰に加え電気料金も値上がり。 「賃金が追いついていない」という人が多いようです。 ■楠原由祐子アナウンサー 「去年売り上げ利益が過去最高を記録した竹内製作所。3年連続で賃上げをしました」 坂城町の小型建設機械メーカー竹内製作所。今月から、賃金を7%引き上げます。これで3年連続の賃上げ。賃金は当時のおよそ1.3倍になりました。 ■竹内製作所の担当者 「優秀な人材を確保してかつ社内にいる優秀な人材の流出を防ぐという部分もあって賃上げを行った」 創業以来最多の65人が入社した今年、大卒の初任給も去年と比べ2万円近く増えました!これには新入社員も… ■竹内製作所・新入社員 「高くてびっくりしました。一生懸命働こうという責任感もうまれる」 ■竹内製作所・新入社員 「期待してもらっているので、一日でも早く貢献できるように力を身につけたい」 入社早々、モチベーションが上がっているようです。 こちらの社員は、賃金アップを受け通信教育や資格の勉強を始めました。 ■9年目の社員 「給料が上がったから何かチャレンジというか、会社に仕事に生かせればいいサイクルで自分に返ってくるのかなと思う」 竹内製作所は円安を背景に輸出が好調で、賃金アップにつながったということです。