ネット発のジャンプアニメが人気

生アフレコで期待高まる『2.5次元の誘惑（リリサ）』第1弾キービジュアル　(C)橋本 悠／集英社・リリサ製作委員会

　毎クールのように話題作が放送される「週刊少年ジャンプ」やウェブサイト「少年ジャンプ＋」のマンガを原作とするアニメ作品は、2024年の夏アニメにもバリエーション豊かな人気作がそろっています。今回は、特に注目が集まりそうな「ジャンプ」作品の夏アニメを見てみましょう。 【画像】え…っ？　「地上波放送してたってマジ？」「服着ようよ」　これが過激な「規制解除版」もあった2024年のアニメです（4枚） ●『2.5次元の誘惑（リリサ）』 『2.5次元の誘惑』は「少年ジャンプ＋」で連載している、橋本悠先生の同題マンガが原作です。物語は、マンガ研究部の部長を務める主人公の「奥村正宗」（CV：榎木淳弥）と、奥村も推すマンガの登場キャラクター「リリエル」への愛情をコスプレで表現する「天乃リリサ」（CV：前田佳織里）の出会いから始まります。 　序盤の「お色気描写」は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、原作では高校の部活動とコスプレを通して好きなものへの情熱や、青春の恋模様を描く物語に変わっていきます。自分の好きなものを好きだと表現するために打ち込んでいくさまに、心を熱くさせる視聴者も出てくることでしょう。 　放送を待ち望むファンも多く、「絵もキレイだし早くみんなの動く姿を見たい」「夏コミ編まで放送するなら覇権アニメなれるんじゃないか」「連続2クールとか鼻血出たじゃないか」と熱のある声が見られます。また、2024年3月に開催された「AnimeJapan 2024」スペシャルステージでのイベントで生アフレコをする様子に、視聴者から「さらに期待値が高くなった」といった期待の声もありました。 『2.5次元の誘惑』は7月5日（金）からTOKYO MX、BS11、AT-Xなどで2クール連続で放送予定です。 ●『ラーメン赤猫』 　同じく「少年ジャンプ＋」の作品では、アンギャマン先生の同題マンガが原作のアニメ『ラーメン赤猫』も放送されます。猫だけが働くラーメン屋「ラーメン赤猫」に猫たちのお世話係として採用された「社珠子（やしろ たまこ）」（CV：折原くるみ）をはじめとして、店を訪れる客やスタッフとの交流を描いた人情（猫情？）コメディ作品です。 　ラーメン赤猫には、口数はそれほど多くないものの面倒見の良さが目立つ店長の「文蔵」（CV：津田健次郎）や、あざとい可愛さを持ち仕事には厳しい白猫の「ハナ」（CV：釘宮理恵）、大柄な虎の見た目に反し小心者で人見知りの「クリシュナ」（CV：早見沙織）といった個性豊かなメンバーが勤務しています。彼らの職人としての矜持（きょうじ）や、思いやりのこもった言動に心が温まるマンガです。 　原作には「童心に戻って楽しめる」「ほっこりする」「毎日の癒し」との声が集まっており、家族も安心して観られる作品になりそうです。また、6月14日（金）から一部の映画館で3話までを先行上映（2週間限定）することも決まっており、予告映像も期待が高まるかわいさで話題になりました。 『ラーメン赤猫』は7月4日（木）よりTBS系28局で放送される予定です。 ●『逃げ上手の若君』 　本誌「週刊少年ジャンプ」からは、『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』を手がけた松井優征先生の最新作を原作とするアニメ、『逃げ上手の若君』が放送されます。鎌倉時代末期に一門の多くが命を失った北条氏を復興させるため、稀代の英雄「足利尊氏」に挑んだ「北条時行」（CV：結川あさき）の姿を描いた作品です。 　時行の周囲には、凄い神通力を持ちながらもどこか怪しげな「諏訪頼重」（CV：中村悠一）や、頼重の娘で見た目によらずシビアな言動に驚かされる「雫」（CV：矢野妃菜喜）など、敵味方ともに個性的なメンバーが顔を揃えます。 　歴史系の作品というと少し堅苦しく感じるかもしれませんが、松井先生らしくたまに挟み込まれる小ネタのギャグや特徴的な変顔が、緊張した空気を緩ませてくれます。『桃太郎電鉄』をイメージしたようなすごろくが登場するなど、自由なネタが多いのも特徴です。 　同作は「松井作品だから面白いだろうな～」「色彩設計優勝しすぎとる」「早くアニメで時行の逃げる天才としての動きが見たい」と、早くも期待が高まっているようですが、放送情報はまだ、明かされていません。『歴史探偵』（NHK）で北条時行を扱ったコラボ回が放送されたことから、「逃げ若のアニメはNHKで放送なのか？」と予想する声も出ています。