【全日本卓球】平野亜子が女子シングルス3回戦進出で「父超え」を果たす。「来年は『自分超え』を目指します」
天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 1月22~28日 東京体育館 1月24日、女子シングルス2回戦をフルゲームで制した平野亜子(都留文化大・山梨)が同3回戦に登場。平野美宇(木下グループ・神奈川)を姉に持つ平野は、メディアや観客など多くの注目を集める中、元インターハイ準優勝、全日本大学総合選手権(個人の部)単複3位の岡田琴菜(愛知工業大)と大激戦を繰り広げた。 ●女子シングルス2回戦 平野亜子(都留文科大) 9、-12、6、-10、4 福原結衣(中京学院大) ●女子シングルス3回戦 平野亜子(都留文科大) 7、-5、8、-7、-9 岡田琴菜(愛知工業大) バック面に粒高を貼り、特徴的なしゃがみ込みサービスと変化のあるバックブロック、強烈なファスマッシュが武器の平野は、1ゲーム目から岡田を自分の世界へと引き込む。「強いボールを頑張って守って、チャンスがきたら思い切り打とうと思った」と、バックブロックで変化をつけてチャンスを作ると、目の覚めるような横殴りフォアスマッシュを打ち込んで1ゲームを先取する。 対する岡田もパワードライブと巧みなコース取りで平野の粒高ブロックをかわしながら得点を重ね、2ゲーム目を奪うと、その後も互いにゲームを奪い合い勝負はフルゲームへと突入。最終ゲームも9ー9までもつれたが、最後は我慢のプレーで平野のミスを誘った岡田が11ー9で勝利した。 敗れはしたものの、「まさかここまで来れると思ってなかったので達成感があります」と充実の表情を見せた平野。2000年の全日本選手権でシングルス2回戦に進んだ父・光正さんの記録を超える「父超え」を果たした。ベンチコーチとしてともに戦った母・真理子さんも「今日は120点です」と健闘を讃えた。 昨春に都留文科大の英文学科に進学し、自宅からキャンパスまで片道2時間かけて通学。午前6時半に自宅を出発し、帰宅は午後9時を過ぎる日もある多忙な日々を送っているが、その中でも真摯に練習に取り組み続けた結果が存分に発揮された全日本だった。 「初めて女子シングルスに出場して、まさかここまで来れると思ってなかったので達成感があります。父が全日本で2回戦に進出しているので、父を越えようと思っていました。『父超え』ができたので何かご褒美が欲しいです。来年の全日本では『自分超え』をしたいと思います」(平野)