自民、政権運営への影響否定 静岡知事選受け、野党は裏金追及
与野党対決構図となった静岡県知事選を立憲民主、国民民主両党推薦の元浜松市長が制して一夜明けた27日、岸田文雄首相に近い自民党幹部は政権運営への影響について否定的な見解を表明した。これに対し立民の大串博志選対委員長は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を踏まえ「国民の不信は深まっている」と政権追及を強める姿勢を示した。 自民にとっては4月の衆院3補欠選挙全敗に続く敗北となった。林芳正官房長官は「選挙を通じた国民の意見にしっかりと耳を傾け、今後の政権運営に生かしたい」と神妙に語った。自民幹部は、元浜松市長が県西部の大票田・浜松市で得票を伸ばしたとして「極めて特殊な選挙だった」と指摘した。 大串氏は取材に「次期衆院選で政権批判票の受け皿になれるよう準備を進める」と意気込んだ。国民民主の榛葉賀津也幹事長は「国政への影響は大きい。自民内に、岸田文雄首相で衆院選を戦えるのかという疑問が広がるだろう」と予測した。
川勝平太前知事の辞職に伴う26日の選挙では、自民が推薦した元副知事ら5新人を退けた。