訪日客拡大、さらに弾み 西川町、本県初「ベストツーリズムビレッジ」に
SDGs(持続可能な開発目標)に沿った観光に取り組む地域を認定する国連世界観光機関の「ベストツーリズムビレッジ」に本県で初めて西川町が選ばれた。今後、同機関は町に関する情報を交流サイト(SNS)にアップしていくことに加え、町は各種観光情報を発信する際、同機関のロゴマークが使用できる。町はインバウンド(訪日客)拡大に弾みが付くとし「地域資源を有効利用した先人の取り組みが評価された」と話している。 ベストツーリズムビレッジは2021年に始まり、これまで51カ国の185地域が認定された。国内では北海道ニセコ町、宮城県奥松島地区、長野県白馬村、岐阜県白川村などに加え、今年新たに西川町と鹿児島県天城町が加わり、国内の認定は8地域となった。 西川町は申請時、朝日連峰や月山などの豊かな自然と山岳信仰による参拝者をもてなす歴史文化、雪を生かした月山志津温泉の「雪旅籠(はたご)の灯(あか)り」などの取り組みを紹介。近年の少雪を逆手に取り、観光地を巡りやすい雪国として、持続可能なコンテンツを提案した他、食事にプラスチック容器を使用しない体験ツアーの実績も示し、SDGsに沿った観光を強調した。
11月26日には認定地域で組織する日本版ベストツーリズムビレッジ連携協議会のシンポジウムが岐阜県白川村で開かれ、菅野大志町長が出席し、観光庁から記念の盾を受け取った。菅野町長は「今後も魅力を磨き上げていきたい」と抱負を語った。町観光課は「観光パンフレットやSNSでの動画発信などにロゴマークを活用し、付加価値の高い観光を提供して、外国人観光客拡大につなげたい」と話した。 観光庁は2025年までに、国内50地域での国際認証取得または表彰を目指している。