第３８代赤穂義士娘に選ばれた上原優香さん（右）と松岡実李さん＝赤穂市役所

　忠臣蔵の古里、兵庫県赤穂市を全国にＰＲする「第３８代赤穂義士娘」の選考会が市役所であり、同市出身で関西学院大学１年の上原優香さん（１９）と、市内の不動産店に勤める松岡実李さん（２４）が選ばれた。赤穂義士祭に出演するほか、市外の観光キャンペーンや交流サイト（ＳＮＳ）を通して赤穂の魅力を広く発信する。（小谷千穂） 【写真】大石内蔵助役に中村雅俊さん　赤穂義士祭にファン4万人　パレードで忠臣蔵の名場面再現 　市が事務局を務める赤穂義士祭奉賛会と、赤穂観光協会の主催。任期は１２月１４日に開かれる赤穂義士祭から１年間で、義士祭ではパレードの「義士娘人力道中」に参加し、人力車に乗って和装姿で登場する。 　上原さんは塩屋小学校（同市古浜町）６年の時、赤穂義士に関する知識を問う「忠臣蔵検定」を受け、観光ガイドにも挑戦した経験を持つ。大学では義士祭について知らない友人が多く「子どもの頃からずっと参加していた赤穂の一大イベントなのに」と驚き、義士娘に手を挙げたという。 　赤穂産の食材や海、城下町などの写真をＳＮＳで発信していきたいといい、「１人でも多くの人に赤穂の良いところが伝わればうれしい」と意気込んだ。 　松岡さんは高知県生まれ。１０歳から大分県で過ごし、昨年１０月、転勤で赤穂市に移住してきた。学生時代は剣道部に所属し、毎年全国大会に出るほどの実力者。不動産の仕事を通して「（赤穂は）店が何でもそろっていて生活に困らず、人も温かい。自然豊かで住みやすい」と感じたという。 　活動では移住者としての視点を生かしたいとし、「自分をきっかけに、多くの人に赤穂の住みやすさを知ってもらいたい」と意欲を燃やした。