富山県、関空便計画のジェイキャスと協定 地方創生や観光で連携
富山県は13日、2026年春に富山空港と関西国際空港を結ぶ空路開設を目指す航空会社ジェイキャスエアウェイズ(東京)と、地域活性化や観光振興に関する連携協定を結んだ。関西圏での富山の魅力発信や富山-関空便就航に向けた周知、国内外からの観光誘客に連携して取り組む。 同社は新興企業を集中支援する県のプログラム「T-Startup(スタートアップ)」に選ばれていることから、協力して起業の機運醸成にも取り組む。 県庁で締結式があり、新田八朗知事と同社の白根清司、梅本祐紀の両代表取締役が協定書に署名した。知事は「関係人口や交流人口が増えることを期待している。地方創生にも一緒に取り組みたい」と述べた。 関空と、富山空港や米子空港を結ぶ空路開設を目指す同社によると、資金調達の目標額50億円のうち調達したのは6・5億円にとどまっている。うち3億円は県内12企業から得たという。機材調達のめどは立っており、人材確保や、目標としている25年1~3月の国の事業認可に向け、準備を進めている。富山-関空便は定員76席の小型機を使い1日3往復する。チケットは1万円前後に設定する計画で、搭乗率60%以上で黒字が見込めるという。
白根、梅本両代表取締役は「協定を結ぶことができ光栄。富山は訪日客からも魅力的な土地で、期待に応えられるよう前へ進める」などと語った。 26年春の就航が実現すれば、北陸新幹線敦賀-新大阪の開業よりも早くなる。新田知事は「新幹線の一日も早い全線開業を望むスタンスは変わらないが、利便性が高く手頃な価格の交通手段が増えるのは良いこと」との考えを示した。