愛されて15周年 人気のトマト直売所が地元農家を応援!地区の未来への思いとは? 青森県弘前市
特集は、弘前市のアップルロード沿いにある人気のトマト直売所です。 今年15周年を迎えた直売所の代表には、地元の農業の未来への熱い思いがありました。 弘前市大沢地区。アップルロード沿いにある小さな建物。 中に入ってみると… さまざまな種類のトマトがいっぱい! 赤、黄色、オレンジ、中には紫や緑のものまで!! ここはトマト直売所、「ファームソーマ・とまと直売所」です。 直売所の代表はトマトを栽培している相馬尚登さん。 直売所があるのは、ハウスのすぐ隣です! ★ファームソーマ・とまと 相馬 尚登さん 「自分で作った物を、新鮮な物を、とれたてをすぐに届けて、手ごろな値段で喜んでもらえたらよいかなと思って始めました。」 2009年にここで直売所を始め、ことしは15周年の節目の年です。 相馬さんが生産しているのは、「堂ヶ平トマト」というブランドトマト。 山あいの寒暖差と、古くからこの地を潤してきた堂ヶ平山の伏流水などによっておいしいトマトが出来ると言います。 そのお味は…? ★お客さん 「濃厚!とっても濃厚!」 「トマトがおいしいです。最高においしいです。トマトジュースも最高においしいです。大好きです。」 (一回ここのトマト食べると…?)「(他は)食べられない」 直売所には、今が旬のシャインマスカットに、 さつまいも、ピーマンや長ネギ、花など、トマト以外の作物も並んでいます。 直売所を始めた時はトマトだけでしたが、10年ほど前から売り場の一部を大沢地区の農家仲間に提供しているのです。 ★ファームソーマ・とまと 相馬 尚登さん 「(大沢地区には)サクランボとかブドウとかいろんなおいしい作物がたくさんあるので」 2年前にお店を改装した際にはそのスペースを3倍に拡大しました。 シャインマスカットを出荷している、工藤和也さんです。 ★工藤和也さん 「(栽培を始めて)最初、どうしても規格外になったり、粒がちっちゃくて売り物にならないような、市場とかJAでも引き取ってくれないものが多くて」 そんなとき、先輩農家の相馬さんに相談したところ直売所に置いてくれることに。 ★工藤和也さん 「とにかく甘かったので」 「尚登さんにも食べてもらってすごく甘いなということで、それでずっと今も出させてもらっています」 5年ほど出荷を続けるうちに、作柄が安定してきた工藤さんのシャインマスカット。 いまでは出荷したその日のうちに売り切れてしまうほどの、人気商品になりました。 ★工藤和也さん 「非常にうれしいです やる気が出てきます」 実は相馬さん、これまで無償で売り場を提供してきました。 しかし、出荷する農家仲間から持ち込み料を取って欲しいと申し出がありました。 ★工藤和也さん 「(持ち込み料を取ってくれたほうが)気持ちが楽になるっていうか、ぜひそうしてもらったほうが私たちももっとやる気が出る」 「(それは)本音です。毎年(相馬)尚登さんには伝えているんですけど」 その声を受け、この4月から相馬さんは持ち込み料を設定することに。 しかしそれはたったの5%、売り上げのほとんどが生産者に入ります。 ★ファームソーマ・とまと 相馬 尚登さん 「一応気持ちというか、本当は要らないところもあるんですけど」 「トマトも時期によって少ない時もあるので、そういった時に(他の作物)があればお客さんも喜んでもらえるので、うちとしても助かっている部分がある」 直売所を始めて15年。 相馬さんがいま思うことは… ★ファームソーマ・とまと 相馬 尚登さん 「わりと大沢地区は若い農業者も多いんですけど、もっともっとそういう人たちが盛り上げてたくさんいろんな物を作って、消費者の皆さんに届けられるように」 「そういった中で、うちの店も少し役に立てればいいのかなって思っています。」 大沢地区の農業の未来のために。 相馬さんはこれからも、「生産」と「直売所運営」の両輪で走り続けます。