護衛艦として過去最大、ヘリコプター護衛艦「いずも」が就役
新型護衛艦「いずも」が3月25日、横浜市のジャパン・マリンユナイテッド磯子工場で海上自衛隊に引き渡され、配備先の横須賀基地に入港、その接岸の様子を見ようと、JR横須賀駅前のヴェルニー公園は多くの見物客で賑わいました。
護衛艦いずもは、全長248m、基準排水量19,500トンに及ぶ海上自衛隊最大のヘリコプター護衛艦です。同じヘリコプター護衛艦でこれまで最大だったひゅうが型護衛艦に比べて全長が51m延長されており、ヘリコプター運用能力や輸送艦としての機能などが強化されています。 艦載機は潜水艦への警戒などを行う哨戒ヘリコプターが7機と掃海・輸送ヘリコプターが2機の合計9機が搭載出来ます。全通甲板に設置された5機分のヘリコプタースポットからは、同時離着艦が可能です。また、ティルトローター輸送機のオスプレイについても離着艦が可能とされています。
輸送艦機能としては、陸上自衛隊の3トン半トラックを50台輸送可能な能力を備えており、フェリーのような車両乗降口を備えることで、護岸さえあれば簡単に車両や物資を搭載することが可能となりました。艦内には手術室や35台のベッドを備えた医療設備が設置されているほか、他の艦への燃料補給機能も備えています。 2013年8月に進水した同艦は、昨年9月下旬より実際に航海に出て性能試験などを行う海上公試を行っていました。護衛艦いずもは今後、離島防衛や災害派遣、国際緊急援助活動といった任務での活躍が期待されています。