70代の義父が「プリウス」を購入したいそうですが、年金受給者でもローンの審査に通るんですか?
年金生活に入り、70歳を超えても元気で、外出や車が好きな方は「今からでも新しく車を購入したい」と考えることもあるようです。しかし、周囲からすれば「ローンの審査に通るのか」「無理なくローンを返済していくことができるのか」などと、不安になることも多いでしょう。 そこで、70代で年金受給者の場合は、プリウスを購入するためのローン審査に通るのか、そして、ローンを返済していくことができるのかについて考えていきます。
年金生活の70代でもローンの審査に通過するのか
まずは、70代の年金生活者は、ローンの審査に通過することができるのかについて考えていきましょう。 70代前半であれば、ほかの条件次第では審査に通過する可能性はあります。例えばJAバンクのマイカーローンであれば、借り入れ時の年齢が75歳未満であることが、利用条件の一つとされているからです。 しかし、ディーラーのローンや、一般的な金融機関でのローン審査に通過することは難しいでしょう。多くの場合、年齢制限が70歳までの間に設定されています。すでに70代であれば、上限年齢を過ぎてしまっており、審査に通らないことが多いでしょう。 また、先に挙げたJAのマイカーローンは「勤続年数1年以上、前年度税込み年収200万円以上」という要件も課せられています。年金のみで生活している場合は、審査に通らないでしょう(詳細な条件は各JAによって異なるようですので、必ず申し込み先のJAへご相談ください)。 その点を考えると、実際に70代の年金受給者がローンの審査に通るのは、容易ではないことが想定されます。むしろ、あまり現実的ではないのかもしれません。
無理なく返済していけるかは別問題
仮にローンの審査に通ったとしても、無理なく返済していけるかどうかは別問題です。プリウスの価格は、グレードなどにもよりますが、320万円以上になります。 JAのマイカーローンの場合、完済時の年齢が80歳未満であれば、利用可能とされています。仮に70~79歳の9年間で、金利(元利均等)2%と仮定して320万円のローンを返済していくと考えると、年間の返済額はおよそ38万9000円となります。月の返済額は3万3000円近い金額になります。半分の4年6ヶ月での返済を希望するのであれば、その倍近い約6万2000円を毎月返済することになります。 70代ともなれば、加齢からくる衰えなどによって働くことが難しくなり、収入が減ることが多く、月3万円ほどであっても、返済が難しくなることは十分考えられます。 もし、本人が返せなくなったとしても、連帯保証人などになっていない限り、家族に返済の負担が及ぶことはありません。しかし、本人の生活が苦しくなると、扶養義務を負っている家族が金銭的に援助しなければならなくなる可能性はあります。 車は、購入後も維持費として、税金・保険・車検などの固定費、そしてガソリン代などの変動費の支出が生じます。返済が難しくなることがあれば、義父とはいえ配偶者の親である以上、間接的に自身も義父を援助することになるでしょう。ローンを組むことができるかどうか以外にも、無理なく維持していけるのかという点も考えておくことが必要です。