トヨタ・いすゞ・日野、路線バスにカドミウムや六価クロムを使用 サービスキャンペーンで部品回収
トヨタ自動車、いすゞ自動車、日野自動車は9月30日、各社が販売する路線バスの一部に日本自動車工業会(自工会、片山正則会長)が使用を自主規制している化学物質を使っていたと発表した。3社とも商品カタログに「自工会自主目標達成」と事実と異なる記載をしていた。対象台数は3社合計で約920台。通常の用途では人体に影響はないものの、廃車などの際に適切に処理しなければ環境汚染につながる恐れがある。3社はサービスキャンペーン(無料修理)を実施し、当該部品の回収を急ぐ。 路線バスのねじやスイッチなど一部にカドミウムや六価クロムが含有されていた。対象車種は、トヨタの燃料電池バス「ソラ」、いすゞ「エルガ」「エルガミオ」「エルガハイブリッド」、日野「ブルーリボン」「レインボー」「ブルーリボンハイブリッド」。対象台数はトヨタが約140台、いすゞが約560台、日野が約220台。当該部品のサプライヤーからの申告で発覚した。 自工会は、カドミウムを2007年1月から、六価クロムを08年1月から、新型車に使用することを自主規制している。六価クロムを巡っては、23年2月に比亜迪(BYD)が日野にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する予定だった小型電気バスに使用されていたことが発覚し、発売を中止していた。