宮澤エマ、菊田一夫演劇賞「恵まれたご縁のおかげで、今の私がいる」あでやか振袖姿で喜び語る
女優の宮澤エマが6日、都内で行われた「第49回菊田一夫演劇賞」受賞式に出席し、舞台「ラビット・ホール」のベッカ役、「オデッサ」の警部役で菊田一夫演劇賞を受賞した。 あでやかな振袖姿で登壇した宮澤は「初舞台から10年。恵まれたご縁、恵まれたカンパニーのおかげで、今の私がいる。『オデッサ』で共演した柿澤勇人君と『10年たったけど、私たち演劇賞に縁がないね』と話していましたが、受賞できて、うれしいです」。対象となった両作品について「この座組、このチームじゃないとできなかった作品だと思います」と共演者やスタッフに感謝した。 多くの人気ミュージカルで実績のある宮澤だが、ストレートプレイ2作品で栄冠に輝いた。「ラビット・ホール」では交通事故で息子を失った母親の深い悲しみ、喪失感を繊細な演技で表現。「オデッサ」ではコミカルな演技でコメディエンヌとしての才能も発揮した。 米国人の父、日本人の母の間に生まれ、幼少期から英語と日本語を話すバイリンガルとして育てられた。受賞の対象となった両作品でも英語力を生かして、台本の翻訳に参加。「言いたいことを言って、この先、呼ばれなくてもいい」と強い決意で臨んだ。「ラビット・ホール」では開幕直前までセリフの修正を行い、英語監修とクレジットされた「オデッサ」では演出の三谷幸喜に意見を伝えて「ガチンコ過ぎて、三谷さんが本気で怒ることもありました」と振り返った。 表彰状とトロフィーを手に「インターナショナルスクールに転校して『英語ばかりの学校には行きたくない』と泣きわめく私のお尻をたたいて学校に行かせてくれた父と母の支えに感謝します」。今後に向けて「言葉を大事に大切に、お芝居を真摯(しんし)に伝えていきたいなと思います」と抱負を述べた。 菊田一夫演劇大賞は「ラグタイム」上演関係者一同、菊田一夫演劇賞は宮澤のほか、柿澤勇人、三浦宏規、ウォーリー木下氏、菊田一夫演劇賞特別賞は前田美波里が受賞した。
報知新聞社