【2.5次元の誘惑】榎木淳弥が熱演! 「奥村が泣くなら自分も泣きたい」
超早口なセリフにキャスト陣も苦戦!?
――物語の序盤では、もう一人のヒロインとして奥村の幼なじみである橘美花莉が登場しますね。 榎木 奥村に対してすごく健気な女の子ですよね。美花莉はキャスト陣の中でも人気があって、アフレコ現場では「彼女の健気さが報われてほしい」とみんなで言っていました。僕も美花莉のことは好きですね。応援したくなるなって思っています。 ――奥村、リリサ、美花莉の三角関係についてはどう思われていますか? 榎木 恋愛になりそうでならない、微妙な感じが面白いですよね。奥村のことを好きな美花莉が最初はリリサを敵視するんですけど、結局仲良くなっちゃうところは可愛いし癒やされるなって思いました。 ――収録現場での面白エピソードなどあればお聞かせください。 榎木 僕以外は本当に女性ばかりの現場だったのですが、オギノ役の杉田智和さんが男性で入ってきてくれた時は嬉しかったですね。 杉田さんは昔からよくしてくれる先輩でしたし、アニメとかマンガが大好きなので、収録の合間に「『コミケ』のアクセントが年代によって違う」みたいなマニアックな話を聞かせてくれたりして面白かったです。 ――いよいよ7月5日より放送が開始します。前半の見どころについてお聞かせください。 榎木 前半はコメディ要素が満載で楽しく笑える感じになっています。例えば第1話だと、リリサが部室にあるフィギュアをレアものだと言い当てて、すごく早口でその説明をするんですけど、そこは前田さんがとても頑張っていたので必見です。 奥村もそういうオタクムーブに走るシーンがあったりするんですけど、超早口なセリフはキャスト陣が滑舌に苦労しながら録りましたので、ぜひ注目してほしいですね。 あと1話目からもうリリサがコスプレするんです。そして、すぐに美花莉も登場しますので、皆さんにはリリサと美花莉による二人のコスプレや掛け合いの可愛さなどを楽しんでもらえたらと思います。 ――榎木さんが演じる奥村の見どころは? 榎木 奥村は、リリエルや『アシュフォード戦記』について熱く語るところですかね。リリエルを「俺の嫁」って呼ぶのですが、そのフレーズが流行ったのって少し前の印象なので、そうした懐かしさみたいなものも面白く感じてもらえるんじゃないかなと思います。 ――この作品を通して知ったコスプレの魅力は? 榎木 ポージングとか表情もそうですけど、衣装のこだわりや原作をすごく研究しているところなんかは、声優の仕事とも通じるところがあるかもしれないと思いました。 ポージングについても、適当に見映えのいいポーズをとるだけじゃダメで、ちゃんと原作やアニメをチェックした上でそのキャラクターらしいポーズをとったり……キャラクターを研究することへの熱意を感じました。 ――コスプレイヤーの皆さんのこだわりなども詳しく描かれている作品になっています。 榎木 ただ楽しいだけじゃなくて、いろんな悩みを抱えながら熱い想いでやっている人もいるんだなと気づかされました。 この作品では、特にコスプレを芸術的な視点で描いている部分もあるので、楽しい趣味としてだけでなく、仕事にするつらさみたいなものも描かれていて、そういう部分には僕も共感しました。 ――ちなみに榎木さん自身がリリエルを愛する奥村やリリサのように熱く語ってしまうことはありますか? 榎木 ラーメンとか仕事の話とかですかね。ラーメン好きの梅田修一朗くんが地方のお店とか詳しくて、よく一緒にラーメンの話をしています。 仕事の話をするのは津田健次郎さんとか畠中祐くんとか。愚痴になるとよくないかなと思って、前向きな話をするようにしています(笑)。 ――最後にファンの皆さんにメッセージをお願います。 榎木 すごくしっかりとコスプレについて描いている作品です。コスプレを通じて、奥村やリリサたちが抱く熱い想いや苦しみは、コスプレを知らない人にもきっと響くものがあるはず。 映像的にも、アニメ好きならクスッと笑えるような原作コミックの細かいところをしっかり拾いつつ、丁寧に映像化してくれています。ぜひ皆さん最後まで楽しんでご覧になっていただけたらと思います。 (C)橋本悠/集英社・リリサ製作委員会
ライター 川畑剛