【安田記念】エルトンバローズを本命に抜擢!昨秋毎日王冠制覇は着差以上の価値あり 対抗は復調気配漂うセリフォス
穴馬はエルトンバローズ、昨秋の毎日王冠が好内容
能力値上位以外では、昨秋の毎日王冠を3歳馬ながら休養明けで優勝したエルトンバローズを取り上げたい。 6番枠から五分のスタートを切ると上手く内に入り、好位最内を追走。道中は前のエエヤンが外に行ったのを見て、スペースを作って3列目をとる。 3~4角では最内から徐々に2列目へ進出、直線序盤では先頭のウインカーネリアンの直後まで上がっていったが、そこで進路がなくなってしまう。それでも、その外から窮屈な間を割って伸び、ラスト2Fでは先頭列。ラスト1Fもしぶとく粘り、3頭による大接戦をハナ差制した。 開幕週の馬場を最短距離を立ち回っての辛勝ではあったが、倒した相手は近2年の安田記念で上位に入ったソングラインやシュネルマイスターといった強豪たち。その価値は高い。 続くマイルCSは毎日王冠で激走した疲れが懸念された中、差し追込有利な流れを能力値上位のナミュールやソウルラッシュよりも前でレースを進め、0秒2差の4着と善戦している。ここで大崩れしなかったところからも、地力強化が窺える。 前々走の中山記念はスタミナが不足しがちな休養明けで、ややタフな馬場の中で出遅れ。さらにかなりのハイペースを好位まで挽回していくというスタミナのロスが大きな競馬となり、7着に敗れたが能力を出し切ることができなかった。 前走のチャンピオンズマイルも稍重馬場で前が残る展開を出遅れ。今回の安田記念に参戦するヴォイッジバブルに敗れているが、相手が2列目の最内でレースを進めたのに対し、出遅れて後方から中団中目まで上がり、3~4角の外々から追い上げる形では厳しかった。 それでも順調にレースを使われてきたことから、そろそろ体調面がピークになる頃。8枠16番も外差し有利の馬場では好ましく、昨秋以来となる東京コースでの巻き返しを期待する。 ※パワーポイント指数(PP指数)とは? ●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示 例)ソウルラッシュの前走指数「-25」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.5秒速い ●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート ●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3 ●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数 能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補 ライタープロフィール 山崎エリカ 類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。
山崎エリカ