野村克也が語る「日本シリーズ」
「2戦目重視」はV9巨人なればこそ
ヤクルト監督時代の93年、西武との日本シリーズ初戦にシュートを持つ荒木を先発させ、相手右打者に内角を意識させた/写真=BBM
両リーグのクライマックスシリーズ(CS)も終わり、この号が発売されるころには広島対ソフトバンクの日本シリーズが開幕している。 それにしてもパ・リーグのCSは、“野球の原点”を思い起こさせてくれるような試合になった。特に短期では“原点”に忠実なチームのほうが強い。今年も結局、ピッチャーの良いほうのチームが勝った。ソフトバンクのピッチャーはセオリーに従い、困ったときは外角低めにきっちり投げ、バッターを打ち取った。その点、西武は力不足だった。 さて私にとって思い出深い日本シリーズといえば、やはりヤクルト監督時代の1992、93年。西武との日本シリーズである。あのシリーズは、面白かったなあ。現役時代、キャッチャー談議を交わしてきた森祇晶が敵将なのだ。当然、「負けてたまるか」という気持ちになる。 日本シリーズのような短期決戦でよく言われるのは・・・
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週刊ベースボール