三谷幸喜監督作「記憶にございません!」今夜放送 あらすじ・キャスト・裏話まとめ
三谷幸喜監督の最新作「スオミの話をしよう」の公開を記念して、2019年に封切られた前作「記憶にございません!」が本日9月14日午後9時、フジテレビで放送されます。映画.comでは、あらすじ、キャスト情報、公開時に披露された裏話まとめをご紹介します。 「記憶にございません!」は、憲政史上最低の支持率をたたき出した総理大臣の主人公が、投げられた石が頭に当たり記憶をなくしたことから始まる政界コメディで、興行収入36.4億円の大ヒットを記録しました。 【あらすじ】 病院のベッドで目が覚めた男。自分が誰だか、ここがどこだか分からない。一切の記憶がない。こっそり病院を抜け出し、ふと見たテレビのニュースに自分が映っていた。演説中に投石を受け、病院に運ばれている首相。そう、なんと、自分はこの国の最高権力者だったのだ。そして石を投げつけられるほどに……すさまじく国民に嫌われている。 部下らしき男が迎えにきて、官邸に連れて行かれる。「あなたは、第百二十七代内閣総理大臣。国民からは史上最悪のダメ総理と呼ばれています。総理の記憶喪失はトップシークレット、我々だけの秘密です」真実を知るのは、秘書官3名のみ。進めようとしていた政策はもちろん、大臣の顔と名前、国会議事堂の本会議場の場所、自分の息子の名前すら分からない。記憶にない件でタブロイド紙のフリーライターにゆすられ、記憶にない愛人にホテルで迫られる。どうやら妻も不倫をしているようだし、息子は非行に走っている気配。そしてよりによってこんな時に、米国大統領が来訪して……。 他国首脳、政界のライバル、官邸スタッフ、マスコミ、家族、国民を巻き込んで、記憶を失った男が、捨て身で自らの夢と理想を取り戻す。果たしてその先に待っていたものとは……。 【キャスト】 黒田啓介:中井貴一 井坂:ディーン・フジオカ 黒田聡子:石田ゆり子 鶴丸大悟:草刈正雄 古郡祐:佐藤浩市 番場のぞみ:小池栄子 寿賀さん:斉藤由貴 スーザン・セントジェームス・ナリカワ:木村佳乃 山西あかね:吉田羊 柳友一郎:山口崇 大関平太郎:田中圭 小野田治:梶原善 南条実:寺島進 古賀:藤本隆宏 野々宮万作:迫田孝也 鱒淵影虎:ROLLY 八代:後藤淳平 ジェット・和田:宮澤エマ 黒田篤彦:濱田龍臣 キャスター:有働由美子 牛尾:飯尾和樹 森崎:小林隆 桜塚:市川男女蔵 戸波:小澤雄太 サラリーマン:近藤芳正 定食屋店長:阿南健治 高級レストラン店長:栗原英雄 スナイパー:川平慈英 【公開時エピソード】 ●主演・中井貴一は「コメディをやらない」 主演を務めた中井貴一は、19年8月19日に行われた完成披露試写会で、今作に参加するうえで「コメディをやらない」という意識を徹底していたことを告白しています。 「コメディ映画で役者がコメディをやってしまうことほど、失礼な事はないんです。三谷幸喜の本というのは、役者がコメディをやらなくても面白くなるようにできている」 一方の三谷監督は、ディーン・フジオカを絶賛。「ディーンさん面白いんですよ。まずディーンという名前が面白いですし、言動も楽しい。撮影の後半になると面白さがわかってきた。なんか子犬のような目というか…これなんだなと感じました。僕にとっての良い俳優さんとは、『またこの人とやりたい』と思えるかどうか。ディーンさんとはもう1回やってみたい」 ●三谷幸喜の公約「次回作を上映する映画館のポップコーンを3%増量」 同年9月5日には、東京・西武新宿ペペ前広場で公開直前“最後のお願い”街頭演説イベントを敢行。三谷監督は、今作の興行収入が19年邦画実写No.1になったあかつきには……という条件付きで、“公約”を発表した。 「わたくしの次回作、監督9作目を上映する映画館のポップコーンを3%増量します」 これには、中井も「それはすばらしい」と賛同するなど、丁々発止のやり取りを展開しました。 ●三谷幸喜監督&中井貴一、初日に“舌好調” 今作は同年9月13日、全国352スクリーンで封切られ、三谷監督をはじめ中井、ディーン、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市ら10人がTOHOシネマズ日比谷での舞台挨拶に臨みました。 興収30億円が見込める好スタートを切ったことを受け、三谷監督は気を良くして「今日はうれしいことが3つあります。ひとつはいい形で初日を迎えられたこと。2つめは宣伝で『VS嵐』に出て壁を登った時に五十肩になったけれど、昨日鍼を打ってガッツポーズができるようになったこと。3つめは去年の夏に撮影したことをほとんど忘れていた石田ゆり子さんが思い出してくれたことです」と、あることないことを含めまくし立てていました。 中井も、「大ヒット当確」の看板に花を付けて満面の笑み。「この映画を見たことを忘れてもらってかまいません。周りに記憶にございませんと言っていただけるだけで宣伝になります。映画は1回だけ見ればいいというルールはない。三谷さんの脚本は4回くらい見ると、いろいろなことが分かってくるんです」と選挙演説さながらにアピールしていました。