市川團子、体調不良でスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』当面休演 父・市川中車「必ず戻って参ります」
松竹は9日、歌舞伎俳優の市川團子(20)が体調不良のため、東京・新橋演舞場で上演中のスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』を当面の間、休演すると発表した。 【写真】演目に思い入れが深いとしみじみと語った市川團子 歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」では「新橋演舞場 スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の小碓命後にヤマトタケル/大碓命、帝の使者に出演をしております市川團子ですが、体調不良のため、2月9日(金)より当面の間休演し、下記の通り代役にて上演いたします」と発表。 代役は「小碓命後にヤマトタケル/大碓命」が中村隼人、「帝の使者」は市川青虎としている。 父・市川中車(香川照之)はXを通じて「発表がありました通り、團子が昨夜遅くに急に発熱し、本人が命懸けで臨んでまいりました新橋演舞場の『ヤマトタケル』公演を、本日より休演することとなりました。これにより多くのお客様はじめ各方面の方々に多大なるご迷惑をおかけいたしますことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」と謝罪。 「本人は1日も早く元気に戻れるよう現在全力で戦っているところでございます。必ず戻って参ります。その時までどうかお許しをお願い申し上げます」と伝え「また、主演のタケルをダブルキャストで勤められておられる中村隼人さんが、團子の代役を快く引き受けてくださりました。心より御礼申し上げますと共に、公演は予定通り行われますことを改めてご報告申し上げます。引き続き『ヤマトタケル』をどうかよろしくおねがいしますお願い申し上げます」と記した。 新橋演舞場では、2月4日から3月20日まで、2・3月公演としてスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』を上演。同作は、日本神話におけるヤマトタケルの波瀾(はらん)に満ちた半生を、「古事記」を題材に哲学者・梅原猛氏が書き下ろし、新たな構想のもと、独創的なドラマとして築き上げた。1986年の初演時には、宙乗りをはじめとした演出が演劇界でも話題となり、“スーパー歌舞伎”という新たなジャンルを打ち立てた。 本作では、隼人と團子がヤマトタケルと帝の使者を交互に演じ、米吉は1988年以来となる兄橘姫/弟橘姫を早替わりによる兼役で演じる。團子にとっては、2012年に行われた自身の初舞台(ワカタケル役)、父・九代目市川中車の襲名披露、そして昨年9月13日に不整脈で亡くなった祖父・二代目市川猿翁さん(享年83)が初演時に演じた演目となる。