イランの攻撃阻止、推定費用10億ドル超-莫大な防空コスト浮き彫り
(ブルームバーグ): イスラエルとその同盟国はイランが発射した無人機とミサイルをほぼ撃墜し、その防空能力が称賛された。
しかし、イランなどの国が無人機やミサイルの能力を向上させるのに伴い、防空に要する費用も莫大となることが浮き彫りとなった。
イスラエル国防軍のリーム・アミノアッチ元准将によると、同国と米国、英国、フランス、ヨルダンの軍隊によるイランの攻撃阻止には11億ドル(約1700億円)かかったとみられる。
アミノアッチ氏はブルームバーグに対し「これが、今回のような規模の攻撃を阻止するための推定コストだ」と述べた。イスラエルの大手防衛企業イスラエル・エアロスペース・インダストリーズの取締役でもあった同氏は、イスラエルが発射を余儀なくされたと想定される迎撃ミサイルの数から計算したとしている。
イスラエル空軍の元司令官ツビカ・ハイモビッチ氏は17日、今回の迎撃の3分の2相当をイスラエルが担い、残りを同盟各国が実施したと記者団に述べた。
イスラエル軍によると、イランは無人機を約170機、巡航ミサイル30発、弾道ミサイル120発を発射。イスラエル領空内に届いたのは「ごく少数の弾道ミサイル」だけで、無人機と巡航ミサイルは領空到達前にすべて迎撃されたという。
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原題:Foiling Iran’s Missile Attack Probably Cost More Than $1 Billion(抜粋)
--取材協力:Henry Meyer.
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Galit Altstein