鈴木伸之“大翔”、息子・直斗の言葉「一番好きなプロ野球選手。僕の“推し”だから」に大切なことを気付かされる<バントマン>
鈴木伸之が主演を務めるドラマ「バントマン」(毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系 ※FOD・TVerにて配信)の第3話「僕の推しの選手」が10月26日に放送された。イニングナイングループの「SBO部(秘密の福利厚生組織)」に大翔(鈴木)が加わることになった。今回のターゲットは、営業企画部の宮原菜月(山田愛奈)。最近ため息が多くなった菜月の心配事を取り除くためSBOが動き出す。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】SBOに参加することを決めた大翔(鈴木伸之)と握手する櫻井(坂東彌十郎) ■オリジナルで描く“スポーツ・エンターテインメントドラマ” 本作は、土ドラ初の“スポーツ・エンターテインメントドラマ”で、中日ドラゴンズの全面協力で実現。ドラゴンズが連続ドラマとタッグを組むのも初であり、“初めてづくし”の作品となっている。 主人公は、ドラゴンズのホームランバッターとして活躍するも、戦力外通告を受けてしまった元プロ野球選手・柳澤大翔。演じるのは、自身も中学生まで地元のクラブチームで4番バッターとして活躍した鈴木。「誰かのスコアボードに幸せという名の得点を刻む」を信念に、犠牲を払って周囲をサポートする陰のヒーロー“バントマン”にスポットを当てている。 大翔の父・大喜をモロ師岡、母・絵里子を朝加真由美、大翔の一人息子で少年野球チームに所属している直斗を小山蒼海が演じている。野球オタクで野球の哲学は全て人生にもそのまま通じると考えているイニングナイングループ社の社長・櫻田誠一郎を坂東彌十郎、櫻田が作った究極の福利厚生組織「SOB(シークレット・ベネフィット・オーガニゼーション)」のバントマンたちを束ねるヘッドの根鈴華を倉科が演じる。他に、社長秘書・末松透子役を福田ユミ、SBO部員の藤堂俊介役を平原テツ、梶間響子役を石川瑠華、吉岡葉留樹役を阿久津仁愛が務めている。 ■SBOに大翔が加わった…果たして即戦力となり得るのか 中日ドラゴンズから戦力外通告を受け、トライアウトに参加し、ホームランを打つも、球団からオファーは全く来ない。唯一「契約を交わしたい」という連絡があったのが、プロ野球球団ではなく、イブニングナイングループ社の社長・櫻田(坂東)だった。 プロ野球選手にこだわる大翔は櫻田のオファーを断っていたが、前回のラストで大翔が笑顔でSBOにやってきた。 大翔の気持ちを変えたのは息子・直斗の言葉だった。まだ次の球団が決まらない大翔に「でも、絶対にどこかのチームがお父さんのこと欲しがるよ。一番好きなプロ野球選手。僕の“推し”だから。絶対に大丈夫」と励まし、元気を与えた。 櫻田の願いも「もう一度プロ野球選手として活躍してもらうこと」で、大翔がいつでもバッティング練習ができるようにピッチングマシンなどの設備も用意していた。 ということで、SBOに参加しながら練習をして、プロ野球選手として復帰することを待つことにした。 ■菜月が父・昭則と一緒にライブに行けるように暗躍するSBO 作戦会議にも参加した大翔。菜月の最近多くなった“ため息”の原因を推測する中で、近々開催されるライブに行けなくなったことが原因ではないかと推測する。調査を進めると、ライブに行けなくなった原因は菜月の父・昭則(遠山俊也)にあることが判明した。 菜月が推しているアイドルグループ“KissBee”を父・昭則も気に入り、父娘で推し活をするようになった。次のライブも一緒に行く約束をして、菜月がチケットを確保したが、昭則が上司に同じ日に行われるゴルフコンペに出席するように命じられてしまった。 勇気を出してゴルフコンペを断ろうとするが、取引先の社長・芹澤英介(川崎麻世)の娘の成人を祝うパーティーへの出席を命じられてしまう。それでも一緒にライブを見せてあげたいと思うSBOは、作戦を練った。 パーティーが始まるのは正午。13時30分に娘のバイオリン演奏があり、14時に終了の予定。KissBeeのライブの開演時間は15時。社長宅からライブ会場までは電車で1時間、車なら45分で行けるということでSBOは車を用意し、大翔は昭則と一緒にパーティーに潜入し、タイミングを見計らって誘導する役目を務めることに。 ■予定時刻にパーティーは終わらず、作戦失敗 娘がバイオリンを披露する14時30分までは予定通りに進んでいたが、演奏前に予定になかった芹澤社長のあいさつが入り、バイオリン演奏の後、これも予想していなかった“アンコール”が…。 さらに、パーティーの来客の中でトライアウトも見にきていたドラゴンズファンがいて、大翔を見つけてしまった。大翔も東京で自分のファンに会えたことに嬉しくなって、昭則を外に連れ出すタイミングを逸してしまい、作戦は失敗に終わった。 昭則が来られないことが分かり、菜月は一人で会場入りし、ライブを見るが表情は全然楽しそうじゃなかった。 ■昭則「一番の推しは菜月だ。菜月と一緒にいられるなら何でもいい」 SBOのメンバーたちが菜月に謝罪。昭則は「最終的には私が判断したことです」とSBOを擁護するが、菜月の気持ちは収まらない。小さい時から出かける約束をしても、いつも仕事が入ってしまい約束を果たされることがなかった。ようやく同じ趣味を持ち、一緒にライブに行けると思っていたのに、また仕事を優先した昭則に裏切られた気持ちになった。 菜月は「一緒に行けなかったことに怒ってるんじゃない。約束を守らないこと、いつまでも自分を犠牲にしていることに怒ってるの。自分が犠牲になるの、もうやめなよ」と昭則に本音をぶつける。 それを聞いていた大翔は、「少しでもお父さんの役に立ちたい」という息子・直斗の言葉を思い返し、菜月に「お父さん、犠牲になること嫌がってないよ。菜月さんと一緒に過ごすための犠牲だから。お父さんの一番の推しは菜月さんなんだよ」と伝え、昭則が菜月と一緒に過ごす時間を作りたくて、KissBeeのことを勉強して知ろうとしてファンになったことも明かした。 昭則も自分の口からその経緯を話した上で、最初は興味がなかったKissBeeを本当に好きになったことを伝えて、「一番の推しは菜月だ。菜月と一緒にいられるなら何でもいい。どんな犠牲もいとわない。また一緒に出かけたい」と娘に思いをしっかりと伝えた。 ■大翔も息子・直斗の言葉に大切なことを気付かされた 今回の大きなテーマは“親子愛”。仕事ばかりで娘の菜月を遊びに連れて行ってあげられなかった昭則は、娘との時間を作るために自分を“犠牲”にしている。この“犠牲”は大切な目的のためなので決してツラいことではないという。 大翔も戦力外になって気づいた。今まで息子・直斗と一緒に過ごす時間がほとんどなかったことに。そして直斗が“父親のために”と思って、すでに自己犠牲の気持ちを持っているということにも気付かされたようだ。直斗はピッチャーの練習をしていたが、それは大翔が名古屋に帰ってきた時に、練習相手になってあげられるようにという思いからだった。大翔もフルスイングだけじゃなく、犠牲バントの大切さにも少し気づけたかも。 SNSにも「お父さんと娘のあったかいドラマで感動しました。推し活素敵」「心温まるいいお話でした。菜月親子に幸あれ」など、親子愛が感じられるエピソードに感動したという声が多く見られる。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部