【金利上昇局面で株価上昇期待の金融株を厳選】メガバンクでは三菱UFJ、地銀では群馬銀行、その他金融ではニッポンインシュアに注目する理由
群馬銀行(8334)
群馬県内で圧倒的シェアを持つ地方銀行である同社は、11月1日に利益の大幅上方修正を行ったうえで、11月11日に2025年3月期第2四半期決算を発表している。 上方修正については、経常利益、純利益、EPS(1株利益)で従来予想を大幅に上回る修正を行った。その理由として、「貸出金利息や有価証券利息配当金の増加等を主因に本業のコア業務純益が順調に推移していることに加え、与信費用が当初予想を下回る見込み」を挙げており、金利上昇だけでなく、昨今の日本企業の増配ラッシュの恩恵を受けていることが見て取れる。この傾向は今後も継続していくと考えられ、同社のような増益理由を発表できる企業は、投資対象としても注目に値するだろう。そして、2025年3月期第2四半期決算においては前年対比で大幅増益となる業績を発表し、配当の増額修正も行っている。 同社の株式指標を見てみると、11月15日現在でPER(株価収益率)9.7倍、PBR(株価純資産倍率)0.68倍、利回り3.94%と、割安さと利回りの高さを兼ね備えており、なおかつ業績成長も期待できる“お宝銘柄”と言えるだろう。今後の同社の株価に注目したい。
ニッポンインシュア(5843)
「その他金融」の業種から挙げるのが、賃貸住宅などの家賃債務の保証を行う家賃債務保証サービスを手掛ける同社である。 同社が提供している債務保証サービスも当然、金利上昇局面での利益成長が期待できる。 11月14日に発表した2024年9月期本決算は、前年対比で売上、利益ともに大幅な増収増益となった。特に利益については従来予想の約20%も上振れ着地している。 同社は予想の上振れ要因として、「積極的な新規取引先の開拓を継続することでさらなる市場シェア拡大」、「既存クライアントへ随時情報収集を行い、新たな商品設計の提案を行う」といった、地道な営業施策の結果、契約件数を伸ばしていることを挙げている。一方で、ウェブ請求・オートコール・AIオペレータによるオートメーション化にも着手しており、業務インフラ整備による経費削減にも取り組んでいる。 金利上昇を追い風に、同社のように積極的な営業活動と業務インフラ整備という攻守に目を配った経営態勢をとっている企業は、注目に値するのではないだろうか。同社の時価総額はまだ30億円弱の小型銘柄であり、今後の大きな成長にも期待したい。
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