渡邊センス、松本人志との飲み会めぐる名誉毀損訴訟で出廷 FRIDAYは争う姿勢
お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志(60)と参加した飲み会をめぐる写真週刊誌「FRIDAY」の記事で名誉を傷つけられたとして、所属事務所後輩のお笑いコンビ、クロスバー直撃の渡邊センス(40)が発行元の講談社に対し、損害賠償1100万円と謝罪広告を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が25日、東京地裁(片山健裁判長)で開かれた。 渡邊はスーツに眼鏡姿で弁護士3人と出廷したが、講談社側は欠席。この日は訴状や証拠書類が提出されたほか、次回は8月26日に非公開のオンラインで双方の弁論準備手続きが行われることが確認され、わずか1分弱で終わった。このため、渡邊は驚いた様子で、この日に更新したXで「合コンをすっぽかされた男4人の様な雰囲気。『はや』それが今日唯一、発した言葉」とつぶやいた。なお、講談社側は請求棄却を求める答弁書を提出、争う姿勢を見せている。 訴状によると、訴訟対象の記事は2018年10月に大阪のホテルで行われた飲み会をめぐり、「FRIDAY」とニュースサイト「フライデーデジタル」が今年1月以降に報じた合計4本。その記事により「渡邊は見ず知らずの女性を(松本に対し)性交渉の対象として紹介する卑劣な人物と印象づけられる」と指摘、そうした事実はないとしている。 ただ、渡邊が知人女性を飲み会に誘ったのは事実とした上で、一連の記事で「社会的評価を著しく毀損(きそん)された」と主張した。担当の弁護士は、松本が2015年に都内のホテルで複数の女性に性的行為を強要したと報じた「週刊文春」の発行元、文芸春秋に対し5億5000万円の損害賠償を求めた訴訟も担当する田代政弘弁護士。田代氏は報道陣の取材に応じ「渡邊さんは今回の報道でほぼ全ての仕事を失っており、松本さんが検討しているのと同じく、今後、休業損害請求をする可能性はある」と語った。 松本の訴訟は次回、8月14日に弁論準備手続きが行われる予定。芸人の先輩後輩が性交渉の強要疑惑をめぐり、それぞれ別の大手出版社を相手取り、記事が真実かどうかを最大の争点とする訴訟が並行して進むことになる。しかし、田代氏は「別の日の別の出来事が対象なので、2人が共闘することはない。渡邊さんの裁判が松本さんの裁判に影響することもない」と語った。 また、25日発売の週刊女性が文春に被害を告発した女性の1人が松本の性加害はなかったと主張していると報道。これに対し、田代氏は「告発している女性が誰だか分からないし、(松本の裁判で文春側に特定を要求している)A子とB子もまだ分からない。この記事が渡邊さんの裁判に影響することもない」と付け加えた。