プロわずか1試合登板も…他球団が「大化けの可能性ある」警戒の右腕は
最も身近にあった球団で
オリックスはわずか3年の在籍期間となったが、救いの手を差し伸べてくれたDeNAで復活を期す思いは強い。横浜で生まれ育った中川にとって、DeNAは最も身近にある球団だった。生まれた1998年は横浜(現DeNA)が38年ぶりのリーグ優勝、日本一に輝いているが、あの栄冠から25年以上リーグ優勝から遠ざかっている。先発の大黒柱だった今永昇太(現カブス)がポスティングシステムでメジャー移籍し、トレバー・バウアーもメキシカン・リーグのメキシコシティー・レッドデビルズと短期契約を結んだ。戦力ダウンが懸念される中で、新戦力のアンソニー・ケイ、アンドレ・ジャクソン、中川が先発ローテーションで白星を重ねられるかがポイントになる。
渡辺俊介(現日本製鉄かずさマジック監督)はかつて、週刊ベースボールのインタビューでアンダースローの利点についてこう語っていた。 「アンダースローの有利な点は球の軌道だよね。浮いてはいないけど、オーバースローに比べたら浮いているように見えるから。これは特に海外で有効。向こうは上から投げる角度ある球が多いから。だから、カブスの上原(上原浩治)さんが活躍しているのも、スピンのかかった浮き上がるように見える真っすぐがあるからだと思う。アンダースロー自体は海外でもたくさんいる。ただ、彼らは落ちるシンカーばかりを投げ、浮き上がる真っすぐは投げない。というか、アーム式で、腕が体から離れているので、投げられない」 中川が新天地で輝けば、アンダースローに挑戦する子どもたちの道標になるかもしれない。 写真=BBM
週刊ベースボール