中国ファンド、約6300万円の給与上限導入を検討-「共同富裕」推進で
(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席が掲げる「共同富裕」推進への対応として、複数のミューチュアルファンド運用会社が従業員の給与上限を約300万元(約6300万円)に設定することを提案している。内情に詳しい複数の関係者の話でわかった。
非公開の情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、一部の企業は規制当局の承認を求めて提案を提出した。計画は予備的なもので、変更される可能性もあるという。
中国証券監督管理委員会(証監会)に12日ファクスでコメントを求めたが、現時点で返答は得られていない。
今回の動きは、他の中国金融機関における給与の上限設定やインセンティブ報酬の支払い繰り延べを含む、一段と広範な決定を受けたものだ。金融業界に対しては共産党の管理が強まっており、国有銀行も行員の報酬を制限している。
中国のミューチュアルファンド業界にとって、給与上限の規制案は花形ファンドマネジャーが圧倒的な影響力を発揮していた時代からの劇的な転換となる。中国のメディアによると、ほんの数年前までグローバルマネジャーも地元マネジャーも、数千万元の小切手を手に優秀な人材の確保を競い合っていた。
原題:China Funds Weigh $415,000 Pay Cap in ‘Common Prosperity’ Drive(抜粋)
--取材協力:Dingmin Zhang、Amanda Wang.
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