ビザ・キャッシュアップRB(旧アルファタウリ)が強力人材3名の加入を発表。”若手ドライバー育成チーム”から脱却し、躍進へ向けた一歩となるか?
ビザ・キャッシュアップRBは新たに3人のスタッフを獲得したことを発表。名称変更を伴う新たな挑戦に向けて、体制拡充を進めている。 【ギャラリー】イタリア・ファエンツァよりF1愛を込めて……ミナルディ、トロロッソ、アルファタウリが送り出した全マシン 昨年までアルファタウリとしてF1に参戦してきたレッドブルの姉妹チームは先日、2024年シーズンから新たにビザ・キャッシュアップRBへ名称を変更した。昨年から同チームのCEOを務めているピーター・バイエルは、このチームが単なる若手ドライバー育成チーム以上の存在へと変化しようとしていると説明してきた。 そしてビザ・キャッシュアップRBは1月29日、新たに3名の人材を獲得したことを発表した。新CTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)に就任するティム・ゴス、副テクニカルディレクターとなるギヨーム・カッテラーニ、そしてレーシングディレクターとなるアラン・パルメインだ。 ティム・ゴスは1990年から2018年までマクラーレンに所属し、同チームを離れた後はFIAへと加入。直近ではシングルシーター部門のテクニカルディレクターを務めていたが今年1月に退任が発表されたばかりの人物だ。 ゴスはビザ・キャッシュアップRBでCTOに就任するが、実際にチームへ参加するのは今年10月からになる予定だ。 副テクニカルディレクターとなるギヨーム・カッテラーニは、レッドブルからの移籍。古巣では空力の専門家として働いてきた人物だ。ビザ・キャッシュアップRBではテクニカルディレクターのジョディ・エジントンの片腕として働くことになる。 また既にmotorsport.comでも報じていたが、2023年半ばにアルピーヌを離脱したアラン・パルメインが、レーシングディレクターとしてビザ・キャッシュアップRBへ加入する。なおパルメインの役職は、アルピーヌ時代と同じものとなる。 ゴスはビザ・キャッシュアップRBへの加入にあたり、次のようにコメントを寄せた。 「新しい競争の時代の始まりに、ビザ・キャッシュアップRBへ加入でき嬉しく思う」 「このチームは素晴らしい誇りと伝統を持っており、既に優秀な人材も揃っている。チーム代表のローレン・メキーズやテクニカルディレクターのジョディ・エジントンと共に働けることを楽しみしている。我々の前にはエキサイティングな挑戦がそびえ立っているが、私はこのチームがそこに正面から立ち向かえると考えている」 またレーシングディレクターとなるパルメインは、昨年のアルピーヌ離脱以来の復帰を楽しみにしていると語った。 「数ヵ月間の休息の後にビザ・キャッシュアップRBチームと再びレースへと戻ってこられるのは素晴らしいことだ」 「長い経験から、私はこのチームの人達がどれほどプロフェッショナルで意欲的であり、競争力があるのかを知っている。その精神がこのチームを将来どこに連れていくのか、それを確かめるのが楽しみでならない」 なおチーム代表のローレン・メキーズは今回の契約について、次のようにコメント。チーム力の向上を確信しているようだ。 「ティム、ギヨームそしてアランの加入によって、勝利に関する非常に多くの專門知がチームに組み込まれる。私は彼らがこのチームを、F1で次のレベルに引き上げるための助けになると確信している」 「我々には既に強力で経験豊富なグループがあるが、そこにティムやギヨーム、アランのように非常に熟練の人材を迎え入れることで我々の能力を向上し、ファクトリーとサーキットの両方で最高の技術水準を満たすことができるようになるだろう」
Filip Cleeren